
正式なタイトルは「京大医学部の最先端授業! 『合理的思考』の教科書」という大げさなものでした。(^^;
そのタイトルから、テレビでも人気のある白熱教室系の内容かと思ったら、ごく普通のビジネス書に近い内容でした。
大きな違いは、著者が医療関係者ということで具体例として示されている内容が医療がらみのものだったくらいです。
第1章のイメージで物事を判断していないかに始まり、第2章では根拠の重要性を、第3章では数字のトリックの話、第4章は原因と結果の関係について、第5章では納得できる結論は人それぞれ、といった感じでした。
ざっと通読して気になったのは、一般向けの読み物のはずなのに説明抜きで専門用語が飛び出すことがあったり、ある考え方を提示しておきながら、その一部について説明の詳細をかなり先まで保留する必然性が感じられなかったり、情報の出典が大切と強調していたのに「日本の医療システムは諸外国のお手本になっている」と語る根拠が示されていなかったり、著者の表現を借りるなら内容的にかなり医療擁護というバイアスがかかっていると思いました。
最終更新日 : 2022-10-30