
物語は、2隻の宇宙船が地球に墜落するところから始まります。その船には、ゼリー状の生物が乗っていました。1人は、"捕り手(ハンター)"と呼ばれる捜査官、もう1人は"犯罪者(ホシ)"と呼ばれる逃亡者です。ホシを追跡していたハンターは、地球の重力圏に捕まり、ホシ共々南太平洋へと墜落しました。2人の乗っていた宇宙船は、大破してしまいました。
彼らは宿主の体を借りなければ、生きていくことができません。ハンターは、ロバート(ボブ)という15歳の少年の体の中に入り込むことができました。自らの存在をボブに知らせたハンターは、ボブと共に誰かの体の中に潜んでいるに違いないホシを探し出そうとするのでした。しかし、どこにホシがいるのかは全くわかりません。この時代の地球の人口、20億人の中に埋もれた犯人を、ボブとハンターは捜し出さなければならないのです。
ゼリー状の共生生物とボブとの協力関係も面白いですし、様々な手がかりから2人がホシを探し出そうとする過程はちょっとした探偵小説みたいで、その部分も面白かったです。
この本を読む前は、ボブがハンターのおかげで超人的な力を持つようになるお話なのかと思いましたが、ハンターはボブが傷を負ったり、病気になった時にそれを助けてくれるくらいで、ボブは基本的には15歳の少年のままです。なのでビジュアル的に派手な場面はありませんが、ボブとハンターの親子のような友達のような不思議な関係が楽しかったです。(^^)
最終更新日 : 2016-06-14