
この本は、高校生くらいを対象に、かなりくだけた文章で古典の面白さを伝えようとしています。最初は、そのあまりのくだけぶりが気になりましたが、読み進むにつれて気にならなくなりました。扱っているのは、主に日本の古典ですが、中国の論語や荘子の紹介、また文学や和歌の紹介だけでなく、歌舞伎の面白さや古典にゆかりの場所を訪れる楽しみなども紹介されています。
北村薫さんの作品などを読んでいると、時折無性に日本の古典が読んでみたくなりますが、書店などでパラパラと本に目を通してみると、独特の漢字の読み方や注釈の多さに圧倒されて、今ひとつ踏み込むのをためらってしまいます。
しかし、著者は古典を学ぶことの本当の意味は、ただ単にそれを読むことではなく、そこから読み取ったものを今この時や自分に活かすことにあると主張されていて、これには共感できるものがありました。
今回この本と出会ったことで、その中で紹介されていた「徒然草」と芥川龍之介の「竜」が面白そうだと思いました。
「徒然草」は学校の授業で習って以来ですが、こういう機会でもないと改めて読んでみようとは思わないので、この機会にチャレンジしてみようと思います!(^^)
芥川の方は、新潮文庫で発売されているものを古本屋で見つけるたびに、いつか読もうと買い集めていましたので、こちらも読んでみようと思います。
最終更新日 : 2022-10-30