日々の記録

アニメと読書の感想をメインにしたブログです。 ☆ゆるゆるっと更新中です☆

Top Page › 読書 › 海外推理 › 幼き子らよ、我がもとへ(下)/ピーター・トレメイン
2016-01-01 (Fri) 13:26

幼き子らよ、我がもとへ(下)/ピーター・トレメイン

幼き子らよ、我がもとへ〈下〉 (創元推理文庫)今年最初に読み終えたのは、修道女フィデルマ・シリーズ第3作「幼き子らよ、我がもとへ(下)」でした。本当は昨年中に読破したかったのですが、読んでいる途中で年を越してしまいました。(^^;

尊者ダカーン殺害の真相を調査するフィデルマ。しかし、事件は単純な殺人事件ではなく、その背後には政治的な思惑が複雑に絡み合っていました。下巻で驚いたのは、これまでのフィデルマ・シリーズと比べて圧倒的に多数の死者が出ることでした。その中には、まだ幼い子供たちの姿もありました。(;_;)

この巻の最大の見せ場は、ダカーンの死の真相とその背後の関係を大王が招集した法廷で暴いていく場面でした。
これまでの作品でのフィデルマは、弁護士の資格を持ちながらも、探偵的な活躍をしていました。しかし、今回の法廷シーンでは、フィデルマの弁護士としての実力が示されることになりました。

多くの死者が出たり、政治的な駆け引き、王位継承者をめぐる謎など、いろいろと盛りだくさんで、これまでのフィデルマ・シリーズでは、一番読み応えがありました。そして、これまで完璧超人として描かれていたフィデルマが、感情をあらわにして涙を流す場面があったのも印象的でした。この場面のおかげで、今まで近寄りがたい雰囲気だったフィデルマが、ようやく身近に感じられました。

最終更新日 : 2022-10-30

Comment