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2015-08-20 (Thu) 00:02

白昼の死角/高木 彬光

白昼の死角 (光文社文庫)高木彬光さんの「白昼の死角」を読み終えました。

この作品は、著者である高木彬光が偶然であった天才的な詐欺師・鶴岡七郎から、その驚くべき犯罪の内容を聞いて書き留め、それを本人との約束の期日を守った上で発表したという形式で語られています。

舞台となるのは、終戦直後の日本です。東大の学生だった鶴岡は、金融に関して天才的な頭脳を持っていた隅田光一たちと共に、太陽クラブという金融会社を立ち上げました。会社は隅田の読み通りに、飛躍的に発展しますが、隅田の精神的な脆さから、彼の死と共にあっけないほど簡単に解散することになってしまうのでした。

ここからが、それまで隅田の影に隠れていて発揮されなかった、鶴岡の詐欺師としての天才的な手腕が開花することになりました。鶴岡は頭脳面では隅田に劣ったかもしれませんが、剛胆さや精神的な強さでは隅田を遙かに上回っていました。表向きの商売として、街の金融会社を経営しつつ、鶴岡は十分な時間をかけて練り上げた作戦を実行して、大金を手にすることになるのでした。

そんな鶴岡に、福永検事は疑惑を持ちますが、鶴岡は簡単にしっぽをつかませるようなへまはしません。そればかりか、検事への対抗心に燃える鶴岡は、大使館を舞台にした巧妙な詐欺を企てて成功させるのでした。しかし、完璧に見えた鶴岡の計画も、思わぬところからほころびがでます。さらに、彼自身も結核を患っていることが判明します。
体力も気力も限界の上に、運命までもが鶴岡に手のひらを返します。しかし、鶴岡は最後の最後まであきらめません。

この作品は昔から気になっていたのですが、かなりの大作ということもあり、なかなか手が出ませんでした。今回ようやく読み終えましたが、時代的な古さを感じるところはありますが、それを差し引いても十分満足できる傑作でした!

最終更新日 : 2016-04-22

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