日々の記録

アニメと読書の感想をメインにしたブログです。 ☆ゆるゆるっと更新中です☆

Top Page › 読書 › 読書(その他) › ご冗談でしょう、ファインマンさん(下)/R.P.ファインマン
2015-06-04 (Thu) 22:57

ご冗談でしょう、ファインマンさん(下)/R.P.ファインマン

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈下〉 (岩波現代文庫)上巻から時間がかかりましたが、「ご冗談でしょう、ファインマンさん」の下巻を読み終えました。

ブラジルに行った時にドラムの叩き方を覚える一方、ブラジルの教育法について問題提起したり、ノーベル賞受賞後の騒ぎ、教科書選定の問題点の指摘、絵画の描き方を勉強してかなりの腕前になったり、似非科学についての指摘などなど、下巻も楽しい話題でいっぱいでした。

下巻には、ファインマンが日本に滞在した時の様子も語られています。日本料理や旅館の心配りに感心する一方、自分をおとしめて相手を称える日本式のやり方にどうしてもなじめなかったりする辺りが、ファインマンらしいなあとうれしくなってしまいました。

それから、教科書選定の話などは、現在にも通じる内容のような気がしました。不正確な記述と、自分の出版社の本を採用してもらうためには選定者に賄賂を贈ることが常態化していること。そして、その中に書かれている記述がいったい何の役に立つのかという、根本的な部分が抜けているという指摘にはとても納得しました。

私自身の学生時代もそうでしたが、教科書は受験に必要な内容がまとめてある以上の役には立ちませんでした。興味を持ったことは、図書館で専門書にあたった方が有益でした。もっとも、本の内容が難しすぎて撃墜されることもしばしばでしたが。(^^; でも、今の自分ではわからないことがわかることは、決して無駄ではなかったと思います。

エピソードの最後に、科学者としての心構えが書かれていました。それは自分に都合のいいデータだけを集めない。人のやった実験結果を鵜呑みにしない。そして、自分の理論にとって不利なことでも発表する。ということでした。
これこそ真に科学者らしい態度だと思います。原発事故での責任ある立場にあった科学者の不誠実な対応、小保方さんの不正論文事件など、日本の科学者は大丈夫なのかと心配になります。

最終更新日 : 2015-06-04

* by tetsuwan....
一昔前は学者は生活に余裕がありましたよね。企業も中央研究所に結構な数の学者を抱えていましたし。今や、理研の研究者に限らず、世界的に若手研究者の大半は雇止めの恐怖と闘い、次の職探しをしつつ研究していますから、学者としての矜持を持てというのも酷のようにも思えます。理研の新しい理事長は任期制偏重を見直すといっていますが、果たしてどうなるでしょうか。

それから、原発については、事故当時、営利運転している原発に対して責任ある立場にあった科学者なんていましたっけ。私は記憶にないのですが。むしろそんな権限を持った科学者が生まれてほしいと思います。

Re: タイトルなし * by 横溝ルパン
景気の低迷は、研究者の雇用環境にも影響を与えているんですね。安心して研究に打ち込める環境は、たしかに必要ですよね。
とはいえ、ファインマンのエッセイにもあったように、ゆとりある環境を与えられたからといって、それが成果に結びつくわけではなく、むしろ他のことがきっかけとなって新たなテーマを見つけることもあると思いますので、そのあたりのさじ加減が難しいですね。

それから原発については、政府の御用学者として発言した学者たちを念頭にしたものです。彼らに最終的な決定権はないと思いますが、専門家として意見を述べた以上、その責任は問われても仕方がないと思います。全くの無償で、意見を述べたわけでもないでしょうし。(^^;

Comment-close▲

Comment







管理者にだけ表示を許可

一昔前は学者は生活に余裕がありましたよね。企業も中央研究所に結構な数の学者を抱えていましたし。今や、理研の研究者に限らず、世界的に若手研究者の大半は雇止めの恐怖と闘い、次の職探しをしつつ研究していますから、学者としての矜持を持てというのも酷のようにも思えます。理研の新しい理事長は任期制偏重を見直すといっていますが、果たしてどうなるでしょうか。

それから、原発については、事故当時、営利運転している原発に対して責任ある立場にあった科学者なんていましたっけ。私は記憶にないのですが。むしろそんな権限を持った科学者が生まれてほしいと思います。
2015-06-05-02:05 tetsuwan.... [ 返信 * 編集 ]

Re: タイトルなし

景気の低迷は、研究者の雇用環境にも影響を与えているんですね。安心して研究に打ち込める環境は、たしかに必要ですよね。
とはいえ、ファインマンのエッセイにもあったように、ゆとりある環境を与えられたからといって、それが成果に結びつくわけではなく、むしろ他のことがきっかけとなって新たなテーマを見つけることもあると思いますので、そのあたりのさじ加減が難しいですね。

それから原発については、政府の御用学者として発言した学者たちを念頭にしたものです。彼らに最終的な決定権はないと思いますが、専門家として意見を述べた以上、その責任は問われても仕方がないと思います。全くの無償で、意見を述べたわけでもないでしょうし。(^^;
2015-06-05-16:13 横溝ルパン [ 返信 * 編集 ]