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2014-11-21 (Fri) 18:22

読書について 他二篇/ショウペンハウエル

読書について 他二篇 (岩波文庫)ショウペンハウエルの「読書について 他二篇」を読み終えました。これは哲学者のショウペンハウエルが、本を読むことについて鋭い指摘をしている本でした。

最初は「思索」することについての指摘からです。その冒頭から、いくら蔵書をそろえても整理されてない蔵書では意味がない。それよりは、むしろ数少なくても整理されているものの方がいいと、いきなりぐさっとくる言葉から始まりました。その上でさらに、読書というのは他人の思考を追うことにすぎない。本当に大切なのは、自分で考えることだと説きます。これまた耳が痛い言葉でした。(^^;

そして「著作と文体」では、やむにやまれぬ衝動から物を書く者と、お金のために物を書く者の違いが暴かれます。そしてさらに、匿名での批評についての批判に話が及びます。これなどは、ニックネームで本の感想などを書きまくっている私には耳の痛い話でした。その後は、ドイツでの文体の乱れに話が進みますが、ドイツ語なんて学生時代に少しかじって以来ご無沙汰でしたので^^;、この部分は今ひとつ理解できませんでした。

「読書について」では、再び読むことよりも考えることの大切さが説かれます。その上で、この世界には数多くの読むに値しないものがたくさんあることも指摘されます。今、私たちはネットや新聞、雑誌などで多くの情報に触れる機会がありますが、そのどれだけが本当に読むに値するのか考えさせられました。
・・・それ以前に、このブログを読むのが時間の無駄だと言われると、返す言葉もないですが。(^^;

読書について (光文社古典新訳文庫)今回、メインで読んだのは岩波文庫版でしたが、光文社文庫からも同じ本の翻訳が発売されていて、こちらも部分的にですが読み比べました。岩波版と比べると、光文社版の方が文章がやわらかくて読みやすい感じでした。ただ、お値段は光文社文庫版の方が高いです。

最終更新日 : 2022-10-30

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