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2014-04-22 (Tue) 19:07

ホロー荘の殺人/アガサ・クリスティ

ホロー荘の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)アガサ・クリスティの「ホロー荘の殺人」を読み終えました。この作品は前にも読んだことがあり、感想もブログに書きました。その時には面白さがわからなかったのですが、今回は読んでいて引き込まれるものがありました。

物語の主要な舞台となるのは、アンカテル夫妻の住んでいるホロー荘です。そこにアンカテル夫人に招かれて、親族が集まってきます。この描写がけっこう長くて、以前に読んだ時はここが退屈だと思ったのですが、今回はそれがそれぞれに事情を抱えた人が描かれていて興味深いと思えました。

そしてホロー荘の側に住むポワロは、昼食に招待されました。ところが、ポワロがホロー荘にやって来ると、プールの側に倒れている人物がいました。ポワロという警察関係者を招いたことで、誰かがたちの悪い冗談を演じているのかと思ったら、それはなんと本当の殺人事件だったのでした。

事件の犯人は、誰が見ても一目瞭然だったはずなのですが、新たな事実が発覚して予想外に複雑な事件だと言うことがわかってきます。とはいえ、ポワロは積極的に事件解決に動き出そうとはせず、物語のメインとなるのはホロー荘の住人たちです。そして、最後でようやく事件の全体像が見えてきます。その背後には、複雑な恋愛感情があったのでした。

この作品は、謎解きをメインに考えると肩すかしを食らうことになると思います。でも、事件の背後にある関係者の複雑な心理に着目すると、とても楽しめる作品だと思いました。

最終更新日 : 2022-10-30

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