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2013-02-16 (Sat) 23:17

虎精の里/平井 和正

平井和正さんのウルフガイ・シリーズ、「虎精の里」を読み終えました。この作品は、かって「狼のレクイエム第一部」として発売されていた物が、何度か改題されて現在のタイトルになったらしいです。

狼人間の血清を手に入れて、CIAに反逆して殺されたかに見えた西城恵。しかし、彼は日本の諜報組織・内閣情報室に命を拾われて生き延びていたのでした。しかし生き延びはしたものの、日本のJCIAは西城を自分たちの犬として使おうとしました。なんと彼らは、西城を助けた時に彼の体内に爆弾を埋め込んでいたのでした。

そんな西城の監視役になったのは、青鹿晶子と同じ顔に整形された西恵子という女性でした。しかし西城は、監視がありながらも、自由気ままに振る舞うことをやめませんでした。そして西城は、自分を殺そうとしたCIAに復讐すると共に、密かに隠した狼人間の血清を手に入れるために動き始めたのでした。

そこで西城は、かって自分と共に戦ったインディアンの血を引く非合法工作員チーフスンと対決することになったのでした。しかし非情なCIAは、チーフスンすら捨て駒と考えていました。西城たちはCIAの暗殺部隊に囲まれて、絶体絶命の危機に陥りました。そんな中、西城は狼人間の血で手に入れた驚異的な力を発揮してその場を切り抜けるのでした。

しかし、その時に西城の監視役の西恵子が傷ついて瀕死の重傷を負ってしまいました。これまで自分のことだけを考えて生きてきた西城でしたが、なんと重傷の恵子のために貴重な狼人間の血清を使って彼女を蘇生させたのでした。そんな彼の行動を見たチーフスンは、西城と行動を共にすることを決めたのでした。

一方、その頃犬神明たちは中国の諜報機関・虎部隊の保護下にありました。しかし、数々の男たちに侵されてきた青鹿が妊娠していることが判明しました。しかし、青鹿は麻薬で廃人のようにされてしまったことが原因で、子供を出産すれば命が危ない状況に陥っていました。そんな状況から青鹿を救うために、犬神明は麻薬の解毒剤を手に入れるためにCIAの日本支部長を人質にする計画を立てたのでした。

「狼の怨歌」に続いて、この作品でも犬神明よりは西城恵に重点が置かれた展開でした。日系二世である西城は、戦時中に日系人であることを理由にさまざまな迫害を受けていました。それが彼が殺人者として生きるきっかけとなっていたのでした。そして誰も信じず、一匹狼として生きていく西城という人間ができあがったのでした。
この作品は、そんな殺人マシンのような西城に、人間的な心が蘇ってくる過程が丁寧に描かれていました。今はまだ西城の心に起きた変化は小さなものでしかありませんが、今後彼がどう変わっていくのか気になります。

最終更新日 : -0001-11-30

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