
中崎さんの仕事場は、本当に物がありません。これは巻頭の写真でもわかるのですが、あまりの何もなさに、ここで本当に仕事しているのかと不思議な気がしました。本の内容を読んでいくと、中崎さんは極度の"捨てたい人"なのだとわかりました。今はシンプルライフや捨てる技術、断捨離などが話題になっていますが、それらはあくまで生活を快適にするために物を捨てましょうというスタンスですが、中崎さんの場合は捨てること自体が趣味のように感じました。
そんな中崎さんの捨て方は徹底しています。驚いたのは、ボールペン。使っていてインクが減ってくると、それまでインクが入っていた部分が無駄に思えてくる。なので、インクの入っていない部分を切り取ってしまう。
それから本。本好きの私には信じられないことでしたが、中崎さんは本を読みながら、ある程度ページを読み進むと、それまで読んだページを破いて捨ててしまうのだそうです。これにはけっこう手間もかかるので、そこまでしなくてもと思うのですが、中崎さんはそうせずにはいられないたちらしいです。
ということで、最初は最近はやりの断捨離系の本かと思って読み始めたのですが、中崎さんの場合は病気というか趣味というか、捨てること自体が目的になっていて、ちょっと私の期待したのとは違う内容でした。でも、とことんまで捨ててしまう中崎さんの生活は、ちょっとしたギャグのようにも思えて、そういう意味では面白かったです。(^^;
最終更新日 : 2022-10-30