
ビストロ・パ・マルは、下町にある小さなフレンチ・レストランです。店員はオーナー・シェフの三船さん、料理人の志村さん、ソムリエの金子さん、ギャルソンの高築君の4人だけです。本格的なフランス料理というよりは、家庭的なフランス料理を味あわせてくれるこのお店には、時々ちょっとした謎が持ち込まれます。いつもそれを見事に解決するのは、シェフの三船さんなのでした。
連作短編という形式の本ですが、物語同士の間につながりはほとんどないので、どの作品からでも読んでいくことができます。この本には、表題作「タルト・タタンの夢」、「ロニョン・ド・ヴォーの決意」、「ガレット・デ・ロワの秘密」、「オッソ・イラティをめぐる不和」、「理不尽な酔っぱらい」、「ぬけがらのカスレ」、「割り切れないチョコレート」の7作が収録されています。
どの謎も大がかりなものではなく、日常系のちょっとした謎です。でも、個人的にはこの作品は謎解きの物語というよりは、おいしそうな物語だと思いました。(^^;
フランス料理店が舞台ということで、毎回いろいろな料理が出てくるのですが、どれもそれがおいしそうなんですよね。この本を読んでいたら、何度もフランス料理食べた〜いと思ってしまいました。
最終更新日 : 2022-10-30
著者:近藤史恵 タルト・タタンの夢 (創元クライム・クラブ)(2007/10)近藤 史恵商品詳細を見る 下町にあるフランス料理店、ビストロ・パ・マル。カウンター7席に、テーブル5つとい... …
2012/09/09 20:16 新・たこの感想文