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2012-08-27 (Mon) 19:40

それをお金で買いますか/マイケル・サンデル

それをお金で買いますか――市場主義の限界これからの正義の話をしよう」で有名な、マイケル・サンデル教授の「それをお金で買いますかー市場主義の限界」を読み終えました。

この本では、市場主義が拡大した結果、ありとあらゆるものが商売の材料になっていることを指摘しています。そして、それの何が問題なのかを考えています。市場主義の拡大は日本でも見られますが、アメリカではさらにそれがエスカレートしているようです。通勤時間帯の優先車線の販売、優先的に医者に診察してもらうための制度、本を読み終える度に報酬を支払う学校、自分に代わって贈り物を考えてくれたりスピーチの内容を考えてくれるサービス、血液の売買、会社の労働者に対する生命保険、そしてありとあらゆるところに侵入してくる広告。
著者は、こういった状況がエスカレートすることで公共性が損なわれたり、道徳心が腐敗することを懸念しています。

今使っているこのブログやインターネットの多くの無料サービスでもそうですが、無料であることを条件にそこには広告があふれています。無料で使えることで、誰でも気軽にサービスを利用できる点は評価できます。しかし、右を見ても左をみても広告だらけの現状にうんざりする気持ちがあることも事実です。

この本を読んでいて恐ろしいなあと思ったのが、個人の生命保険の売買が行われていることです。余命が長くない人の保険料を肩代わりする代わりに、その人が死んだ時には保険金を受け取れるようにするのです。これだけでも醜悪だと思いますが、今ではこれがさらにエスカレートして、サブプライムローンの時のように証券化されているのだそうです。世界経済に大きな打撃を与えたサブプライムローンですが、金融業界はいまだにこりてないみたいですね。人の死さえ商売にしようとする心の浅ましさには、吐き気を感じました。

ということで、少し堅めの本ではありますが、知らず知らずのうちに生活を広告に侵されてしまわないためにも、お金をもうけることと同じかそれ以上に大切なことを守るためにも、この本を読んでどういった形で市場が広がっているのかを知ることは無駄ではないと思います。

最終更新日 : 2022-10-30

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