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2012-06-14 (Thu) 22:18

天涯の船(上)/玉岡 かおる

天涯の船 上巻児玉清さんがお勧めの本として紹介されていた、玉岡かおるさんの「天涯の船(上)」を読み終わりました。明治初期からの1人の女性の怒濤の生涯を描いた作品で、何となく大和和紀さんの「ヨコハマ物語」を思い出しました。

第一部では、ミサオの数奇な運命の始まりが描かれました。
明治初期、元姫路藩の酒井家から、私費留学生として娘の三佐緒がアメリカへと留学しようとしていました。ところが、三佐緒には思いを寄せる人がいたのです。乳母と共に策略を巡らせた三佐緒は、下働きの下女として連れて行く少女を自分の身代わりとさせたのでした。その日から、ミサオとなった私の苦難の日々が始まったのでした。船室に閉じ込められたミサオは、乳母のお勝から厳しくしつけられることになったのでした。

ミサオは、あまりの苦しさに一瞬の隙を突いて船室から逃げ出しました。そんな時、ミサオは運命の相手ともいうべき、桜賀光次郎と出会ったのでした。そして光次郎からもらったコインを心の支えに、苦しい日々を何とか生き抜いてアメリカまでたどり着いたのでした。

その当時、多くの日本人は知らなかったアメリカで、ミサオは西洋社会について学んでいくことになりました。そんな中、三佐緒の本当の父にミサオが偽物であることがバレますが、冷酷な商人である父はミサオの利用価値を認めて、彼女を実の娘として扱うことにしたのでした。

第2部では、留学を終えたミサオは日本へと帰国しています。しかし父が事業に失敗して破産してしまいました。
そんなミサオを救ったのは、アメリカ留学で知り合い、彼女に思いを寄せるようになったオーストリアの子爵マックスでした。マックスの妻となることを諒承したミサオは、彼と共にオーストリアで子爵夫人として暮らすことになるのでした。

東洋人のミサオは、アメリカに留学経験があるとはいえ、慣れぬ異国の地で苦労することになります。しかし、お勝との生活で身につけ忍耐強さで、苦労を耐え忍び、やがて一人前の貴婦人として認められるまでになりました。
そんな時、今では造船会社の社長となった光次郎がマックスとミサオのところへ顔を出しました。光次郎と出会い、ミサオは自分の胸の中に今なお光次郎への変わらぬ思いがあることを知ったのでした。
それを敏感に察知したマックスは、光次郎と大ケンカをしてしまい、それ以来ミサオと光次郎の間は疎遠になってしまうのでした。

さらに数年が過ぎ、マックスは病死してしまいました。遺言によって、自分と息子に莫大な遺産が残されたことを知ったミサオは、あえてこの地にとどまり、厳しい道をたどることを選ぶのでした。なんとか遺産を受け継ぐことに成功したミサオに、この先どんな運命が待っているのでしょうか!?

実際の歴史をベースにしたフィクションですが、ミサオのたどる壮絶な運命は、まるで大河小説か少女マンガのようでした。

最終更新日 : 2022-10-30

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