
これまでの"僕"、ミルカさん、テトラちゃん、ユーリ、に加えて、今回から新キャラ・リサが登場しました。リサは双倉(ならびくら)図書館の双倉博士の娘さんです。コンピュータを使っていることが多くて、必要なこと以外はあまりしゃべらない無口少女です。
今回はアルゴリズムということで、コンピュータがらみの話題でしたので、今まで以上に興味深く読むことができました。確率の話から始まって、順列、組み合わせ、期待値、行列、バブルソート、クイックソートへと話題が進んでいきます。仮想言語を使ってのプログラムも登場しましたが、話題の中心はそれを数学的にどう評価するかということでした。
情報処理試験の勉強をした時に、アルゴリズムの評価方法としてO記法というものを知りました。しかし、そういうものがあるということはわかりましたが、それが何の役に立つのかさっぱりわかりませんでした。それがこの本を読んでいたら、アルゴリズムを数学的に捕らえることで、アルゴリズムの効率を容易に比較できるんだと実感できました。
とっつきはよかったものの、お話の内容が数学メインだったので、やはりわからないところもたくさんありました。でも、それはこれからじっくりと理解していけばいいと思いました。
今回の内容で感動的だったのは、"数学は時を越える"という考え方でした。先人が考え出したすぐれた知恵は、どんなに時が流れても受け継がれていくものなんですね。これは数学だけでなく、他の学問についても言えることですね。
そうそう。今回は、ユーリにけっこう動きがありましたね。同じ中学で数学についてやり取りしていた男の子の存在は前々から明かされていましたが、その彼の突然の転校。それを悲しむユーリと、それに優しくアドバイスする"僕"やテトラちゃんの存在。"僕"たちと通っている学校は違うけれど、ユーリもまた青春しているなあと思いました。
最終更新日 : 2022-10-30
結城浩さんの数学ガール・シリーズ第4弾、「数学ガール 乱択アルゴリズム」を読み終えました。これまでの …
2012/05/23 03:27 まとめwoネタ速neo