
厳密には、竹脇さんはうつ病ではなく躁鬱病だったそうです。しかし、それでも鬱状態の時の苦しさは同じです。
これまでに他のうつ病体験者の体験記も読もうとしたことがありますが、うつ病を発症するまでの記述が詳細すぎて、読んでいて自分自身の辛かった時期を思い出して読み続けることができなくなってしまうことがほとんどでした。
しかし、竹脇さんの文章はさらりとしていて、あまり重苦しさを感じさせないのがよかったです。
うつ病を知るという面では、今では多くの情報がありこの本から得るものはありませんでしたが、竹脇さんが闘病中に森繁久弥さんと加藤剛さんからもらった手紙には、思わずほろりとさせられました。こういったよい人間関係に恵まれたことが、竹脇さんがうつ病から回復される原動力になったのだと思います。
最終更新日 : 2022-10-30