
村上龍さんの作品は、「だいじょうぶマイ・フレンド」を読んだことがあるくらいで、これまでほとんど縁がありませんでした。そんな時この本を手に取ったのは、あえて無趣味をすすめるスタンスが面白いと思ったからです。
表題作の「無趣味のすすめ」から始まって、いくつかのエッセイが収録されていますが、読み進んでいて感じたのは村上さんはとても理性的で論理的な人なんだなあということです。その中で特に印象に残ったのは、「基本的に趣味は老人のものだ」という言葉でした。若い人は、趣味があったとしてもそれを極めることでプロになることを目指すという指摘には、なるほどと思いました。
全体的にさらさらと読める内容ですが、簡単に読めすぎて少し物足りない感じもしました。
最終更新日 : 2022-10-30