
ラスコーリニコフが犯罪を犯す場面などは、同一の構図で時間の経過だけを描くという、かなり斬新で演劇的な手法が使われているのに驚きました。この描き方は、原作の演劇的な雰囲気をうまく伝えていると思いました。そして、常に熱狂に支配されているようなペテルブルグの街の描写も、モブシーンをうまく生かして表現していると思いました。
原作が長大な作品だから仕方ないのかもしれませんが、お話的にはかなり端折った感があるのが残念でした。特に、ラスコーリニコフがソーニャに自分の罪を打ち明ける場面は、もう少しページ数を使って欲しいと思いました。
また、原作と大きく変わった設定としては、スヴィドリガイロフがあります。彼はラスコーリニコフの妹・ドゥーニャを恋慕い自滅してゆくのですが、それが政府に対する反動分子に置き換えられていたのは残念でした。
最終更新日 : -0001-11-30