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2011-04-23 (Sat) 21:25

虹の彼方に/池澤 夏樹

虹の彼方に ──池澤夏樹の同時代コラム池澤夏樹さんのコラム集、「虹の彼方に」を読み終えました。

この本は、池澤さんが2000年から2006年の間に月刊「現代」に発表されたコラムを中心に、まとめられた本です。
その間に池澤さんの居住地が沖縄、フォンテーヌブローと変わったこともあって、広い視野からの文章を読むことができました。

数多くのコラムの中で印象的だったのは、スマトラ沖地震のことを扱った「死を数で扱ってはいけない」というコラムでした。東日本大震災を経験した現在、ここに書かれている内容が説得力を持って感じられました。
内容の一部を抜粋すると・・・

1.われわれは自然の手のひらの上で暮らしている。地震や津波や噴火や台風の脅威を逃れるすべはない。
2.防災や予知や予報は大事だ。事前の努力で被害を減らすことができる。それでも、けっして、被害をゼロにはできない。
3.実際にことが起こったら、救援に最大限の力を投入しなければならない。二次災害を抑え込むために、物資と労力の最適配分をはかること。
4.救援はかっこいいが、主役はあくまで被災者である。共感すべき相手を間違えてはいけない。
5.この種の大きな災害では、個々の生活だけでなく、共同体全体が失われる。共に暮らしてきた人々がばらばらにならないような配慮が必要。
6.その意味で、目指すべきは復興ではなく復旧である。新しい村や町を作るのではなく、まずはもとの暮らしの場の再建をはかる。
7.災害を利用する動きに注意すること。災害は政治やビジネスに勢力拡大の機会を与える。

この中で特に、4つめの主役は被災者であるという項目。そして目指すべきは復興ではなく復旧だという主張にはとても共感できるものがありました。そして、災害を利用しての政治やビジネスの動きが最近感じられます。本当に被災者のための行動なのか、それともそれを利用した勢力拡大なのか、私たちは冷静にそれを見極めて人々を誘導しようとする勢力に踊らされないようにしなければと思います。

最終更新日 : -0001-11-30

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