
本にはいろいろな楽しみ方があります。読む楽しみ、集める楽しみ。そんな楽しみの1つとして、この本では北村さんが自分だけのアンソロジーを編む楽しみを紹介されています。
この本は、カルチャーセンターで北村さんが講義された内容を本の形にまとめたものです。そのせいか、いつもの北村さんの小説を読むのとはまた違って、より作者である北村さん自身の人柄などを感じ取ることができました。
小説を読んでいてもそうですが、北村さんの博識さや教養の深さには本当に驚かされました。この本を読んでいると、北村さんの円紫さんシリーズに登場する"わたし"と北村さんが精神的に同じものなんだと改めて思いました。
それから、もう1つ驚いたのは北村さんが子供の頃からアンソロジーを編まれたり、読書の記録をつけられていたことです。そういった記録が、今も手元に残っていることも驚きでしたが、部分的に写真で紹介されていたそれらの記録の几帳面な内容がまた驚きでした。
最終更新日 : 2022-10-30