
最初は小説とはまた違った文章のリズムに少し戸惑いましたが、読み進むにつれて面白くなってきました。
読んでいて思ったのは、こういう視点が「鴨川ホルモー」や「鹿男あをによし」などの不思議な作品を生み出すんだなあということです。いろいろな経験をして、でもそれをどこかで面白がりながら眺めている万城目さんの冷静な視点がいいなあと思いました。
数あるエッセイの中では、私自身が猫を飼っていることもあり、飼い猫の話は涙なくして読めませんでした。(;_;)
それから驚いたのは、万城目さんが意外なくらいアクティブで、海外にもふらりと出かけていることでした。ヴェネツィアで置き引きに遭ったり、モンゴルで遊牧民の生活を経験してみるエピソードは、小説のイメージとはまた違ったものがあって面白かったです。
最終更新日 : -0001-11-30
著者:万城目学 ザ・万歩計 (文春文庫)(2010/07/09)万城目 学商品詳細を見る 著者初のエッセイ集。 著者が小説を書き始めるまでのこと。デビューまでのこと。さらには、執筆中のもろもろといったものが... …
2011/01/05 23:02 新・たこの感想文