
武蔵オタクの剣士、磯山香織。日舞から剣道へ転向した西荻早苗。2人の剣道はとても対照的です。そんな2人は、とある市民大会で顔を合わせました。その時から、2人の間には不思議な縁のようなものが生まれていたのでした。
東松学園高校へ進学した2人は、そこの女子剣道部で顔を合わせることになったのでした。
ひたすら兵法者のような戦いを追及する香織。それとは対照的に、勝敗には重きを置かず、あくまで自分の修練を目指す早苗。そんな2人の道はそのまま続くのかと思いきや、香織は仇と狙っていた男子選手の試合を見て以来スランプに陥り、そして早苗も離婚した父親との関係が修復されるのに伴って、考え方を改めるようになりました。
そんな2人が最終的にたどり着いた場所が、清々しくてとても気持ちよかったです。(^^)
アニメの「バンブーブレード」を見て以来、剣道をする女の子の物語って面白いなあと思っていたのですが、この小説の主人公たちは、まさに剣道をする女の子でした。剣の道を追及しつつも、その一方でちゃんと青春していたりして、とても楽しめる作品でした。肩が凝らず、楽しく読める良作だと思います。
最終更新日 : 2022-10-30
著者:誉田哲也 武士道シックスティーン(2007/07)誉田 哲也商品詳細を見る 幼い頃から、とにかく「勝つ」ためだけに剣道に打ち込んできた香... …
2010/01/22 22:45 新・たこの感想文