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2010-01-06 (Wed) 19:02

シアター!/有川 浩

シアター! (メディアワークス文庫)有川浩さんの新刊、「シアター!」を読み終えました。いつもはハードカバーで出版されることが多い有川さんの本ですが、今回は珍しく文庫書き下ろしで発売されたおかげで、図書館のお世話にならずに読むことができました。(^^;

今回の物語は、借金を抱えた小劇団のお話です。劇団の主宰者である巧は、300万円の借金の肩代わりを兄の司にお願いしました。そんな巧に司が出した条件は、2年間で300万円を返済できる劇団になれ!という厳しいものでした。
巧は結局それを受け入れて、これまでとは違う黒字の出せる劇団を目指して奮闘することになりました。そんな巧の背中を押したのは、兄の条件だけではありませんでした。時を同じくして、劇団に新人が入団していたのです。

彼女、羽田千歳はプロの声優として子供の頃からキャリアを重ねてきました。しかし、声優として自分が築き上げてきたものに不安を感じて、劇団の門を叩いたのでした。そんな千歳の存在、それが巧を動かしました。これまでは、好きだからだけで続けてきた演劇が、千歳というプロに認められたからです。
そんな千歳を加えて、シアターフラッグは借金返済、そして黒字の出せる劇団としての道のりを歩き始めたのでした。

この物語を読んでいて、一番共感したのは巧の兄で鉄血宰相こと司でした。劇団の他のメンバーは、とかく理想が先に立って、お金というシビアな現実を知りません。そんな劇団員を冷たく滅多切りにしつつ、シアターフラッグを変えるために司が采配を振るうのがとても魅力的でした。

そんな司に共感したのは、私が学生時代にサークルの会計係をしていたからかもしれません。学生のサークルにありがちですが、とかく精神論ばかりが先走って、先立つものが欠けていました。当時は口は出すけれど、金は出さない先輩に辟易させられましたが、この小説を読んでいてその当時の鬱憤が晴れる思いがしました。(^^;
物語は、一応シアターフラッグの今後に希望が見えたところで終わっていますが、有川さん得意の恋愛成分は薄かったですし、ぜひ続編を執筆して欲しいと思います。

それにしても、このところ有川さんの作品はどれも面白いですね。初めて図書館戦争を読んだ時は、文章がはっちゃけすぎている気がしましたが、このところそれも落ち着いて、内容的な面白さがより際だってきた気がします。
この作品は、図書館戦争がアニメ化されたことで、声優の沢城みゆきさんと知り合ったことがきっかけで生まれてきたようです。よい出会いが、よい作品を生み出す原動力となっているのがいいですね。(^^)

最終更新日 : 2022-10-30

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