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2009-12-07 (Mon) 19:25

愛人 ラマン/マルグリット・デュラス

太平洋の防波堤/愛人 ラマン/悲しみよ こんにちは (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-4)太平洋の防波堤」に続いて、同じくマルグリット・デュラスの「愛人 ラマン」を読み終えました。

この作品も「太平洋の防波堤」と似た部分を持っています。主人公の少女は、カンボジアの植民地に暮らしています。しかし、その土地は海から浸食されて、作物を育てることができないのでした。家族構成は、「太平洋の防波堤」と少し違って、母親と2人の兄、そして少女です。しかし、この少女には、どこか「太平洋の防波堤」のシュザンヌと同じものを感じました。

少女は、ある時出会った中国人の男性に体をまかせます。お金のために中国人の男性と寝ているようにも見えますが、少女は必要とあればいつでも男と別れることができると冷めた目を持ったまま、この関係を続けています。そんな少女に溺れているのは、むしろ中国人の男性の方でしょうか。

そんな少女と愛人との関係を中心に描きつつ、ストーリーは突然下の兄が戦死したところに飛んだり、母親が亡くなったところに飛んだり、上の兄のことに飛んだりと、縦横無尽に飛び回ります。さらには、少女と同じ高校に通う女の子への同性愛とも思える描写があったり、未来の少女の様子が描かれたりと、いっけんバラバラなピースが寄せ集められているようにも見えます。しかし、全体として読み終わってみると、何か心に残る物がある不思議な作品でした。

最終更新日 : -0001-11-30

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