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2009-11-13 (Fri) 00:26

六の宮の姫君/北村 薫

六の宮の姫君 (創元推理文庫)北村薫さんの円紫さんシリーズ第4弾、「六の宮の姫君」を読み終えました。

主人公の"私"も大学4年生になりました。卒論の題材を考えていた"私"は、芥川をテーマに選ぶことに決めました。そんな時、"私"はふとしたきっかけでみさき書房という出版社でアルバイトを始めることになりました。そこで偶然、文壇の大御所と出会うことができた"私"は、その大御所が聞いた芥川龍之介が「六の宮の姫君」に対して語った不思議な言葉を聞かされたのでした。

その謎を解き明かすため、"私"はさまざまな文献にあたり、徐々にその真相へと近づいてゆくのでした。今回、円紫さんが探偵役として答えを明らかにするのではなく、あくまで"私"自身が自分の力で真相に到達するという展開が面白かったです。

ただ、芥川龍之介や菊池寛の作品やら書簡、随筆などが随所に登場するので、途中で小説ではなく学術書を読んでいるような気分になりました。(^^;
しかし、"私"の日常を取り巻く描写も楽しいですし、一歩一歩"私"が真実に近づいてゆく様子を楽しむことができる作品でした。

最終更新日 : 2022-10-30

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