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2009-08-04 (Tue) 02:52

サイロンの豹頭将軍/栗本 薫

サイロンの豹頭将軍―グイン・サーガ(30) (ハヤカワ文庫JA)グイン・サーガ第30巻、「サイロンの豹頭将軍」を読み終えました。

前巻に続いて、グラチウスは何とかグインを従えようと、グインの心を揺さぶり続けます。その攻撃に、ついにグインの心も折れるかと思われたその時、圧倒的な力がグインの中からあふれ出したのでした。
その力は、グラチウスの予想を遙かに超えたものだったのでした。
ともあれ、この出来事がきっかけとなり、グインは自分がこの世界とは全く別の世界であるランドックの王であったこと。そして、その座から女神アウラによって追放されてきた者であることを知ったのでした。

その翌朝、グインは晴れ晴れとした顔でアトキアのトールと顔を合わせました。これまでグインは、ケイロニアに忠誠は誓ったものの、どこかに自分の故国があり、その国とケイロニアが戦いを繰り広げることもあるのではないかと悩んでいました。しかし、グインの国ランドックは、この世界にはないのです。しかも、グインはランドックを追われた身。誰はばかることもなく、アキレウス帝に剣を捧げることができるのです。
そんなグインに、トールは君臣の誓いをしました。これまでずっと傭兵として過ごしてきたトールでしたが、ついにグインだけを唯一の王とすることを誓ったのでした。

そして朝食の席上、ユラニアの公女ネリイがグインと御前試合をしたいと言い出しました。グインは、じゅうじゅうとその申し出を受けたのでした。さらに、ユラニアの猛将として名高いオー・ラン将軍もグインとの戦いを所望しました。
ここにネリイとグイン、オー・ランとグインという2つの試合が行われることになったのでした。

戦いの前夜、グインはクムの大使と会見して、ケイロニアとユラニアの間に改めて和平条約が結ばれるであろうことを明らかにしました。サウル皇帝を救い出すという名目で、クムがユラニアに侵攻すればケイロニアをも相手にすることになると釘を刺し、クムのユラニア征服への野心を阻んだのでした。

御前試合の話が決まるやいなや、アルセイスはその戦いについての噂で持ちきりになりました。その上、どちらが勝つかを巡って、人々の間では数々の賭がとり行われることになったのでした。
第1試合は、グイン対ネリイです。ネリイは戦いの前夜、グインの元に忍んできて、自分が戦いに勝ったらグインを婿として迎え入れたい。負けた場合は、自分をグインの好きなようにしてよいと言い残していたのでした。

そんな戦いは、あっという間にグインの勝ちで勝負がつきました。勝利を得たグインは、グラチウスの魔導の技で知ったネリイとオー・ランの陰謀の詳細をネリイに突きつけ、謀反を思いとどまるように言い聞かせたのでした。

さらに、グインは続いてオー・ランとの激闘を繰り広げました。その勝負はネリイの時とは異なり、両雄同士の激しいぶつかり合いになりました。剣と剣との勝負では決着がつかず、戦いは素手での格闘戦へともつれ込みました。
その勝負を制したのは、やはりグインでした。しかし、グインは決着がついてもなかなか腕を解こうとしません。そしてグインは、ネリイの時と同じように、オー・ランにもみだりにユラニアの平和を乱すような真似をするなと釘を刺したのでした。

こうしてユラニアでの役目を終えたグインたちは、ケイロニアに向けて帰還することになりました。
途中、ファン・ダルが大きくなったらグインに使えると誓うなど、微笑ましいやり取りがありましたが、ケイロニアへと入ったグインたちを待っていたのは、思いがけぬほど厳しい処分でした。
グインたちはサイロンへと向かうことも許されず、グインはランゴバルド城に連行、他の部下たちは当分の間サルデスに留め置かれることとなったのでした。

すぐさまランドバルドへと向かったグインは、そこでランゴバルド侯ハゾスと久々の対面を果たしました。そして、今回の重い処置の裏には、グインに対するシルヴィア皇女の微妙な気持ちが影響していることをハゾスは教えてくれたのでした。さらにグインは、ここで敬愛する黒竜将軍、ダルシウスが亡くなったことを知ったのでした。
また、クムに幽閉されていたアムネリス公女が、何者かによって連れ出されたことも知らされました。さすがのグインも、それを目論んだのがイシュトヴァーンだとまでは気づいていません。

そして、ついにグインにサイロンに出頭するようにとの使者がやって来ました。ようやくアキレウス皇帝の前へと出たグインでしたが、予想外に皇帝の怒りは大きいものでした。そんなグインを、臣下一同がこぞって肩を持つのも、皇帝には忌々しいことであったようです。
こうしてグインに下された処罰は、千竜長としての任を解き、黒竜将軍に任命するというものでした。
臣下たちの手前、厳しいことを言って見せたアキレウス皇帝でしたが、彼自身がグインの価値を一番わかっていたのでした。この寛大な措置に、グインはその豹頭から初めて涙を流したのでした。

さらにグインに下されたのは、祝賀の宴でシルヴィア皇女と踊ることでした。最初はグインを徹底的に拒んだシルヴィアでしたが、グインの気持ちがずっと自分にあったことを知って、ようやく心を開いてくれました。この展開には、正直たった1回ダンスで踊っただけで、いつの間にグインはそんなにシルヴィアのことが好きになったんだ!?と思わなくもありませんでしたが^^;、全てが丸く収まって本当にめでたし、めでたしですね。

最終更新日 : 2022-10-30

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