
ケイロニアから1万の軍勢を率いたグインは、とうとうアルセイスまでやって来ました。
冒頭は、そんなグインたちの軍勢を目にした、ユラニアの少年ファン・ダルの視点から物語がスタートしました。現在はまだ8歳のファン・ダルですが、いつかまたグインと再会することもあるのでしょうか!?
アルセイス郊外へとやって来たグインたちは、そこに軍勢を駐留させました。そこで、グインはようやくアトキアのトールらに、独断でアルセイスまでやって来た理由を明らかにしたのでした。グインがここまで来たのは、戦うためではありませんでした。ユラニアを覆う不穏な動きの正体を見定めることが目的だったのでした。
そんなグインたちの軍団に、ユラニアからの使者がやって来ました。しかし、最初はグインは使者を全く相手にせず、どうしても話し合いがしたかったら大公オル・カン、もしくはオー・ラン大将軍がじきじきにやって来るように伝えさせたのでした。
そしてオー・ラン将軍が、直々にグインと交渉するためにやって来ました。しかし、交渉はあっさりと決裂。グインはあっさりと、オー・ラン将軍の前から立ち去ってしまったのでした。
そうして自陣へと戻ったグインは、部下たちに次の動きを伝えました。夜闇に乗じて密かに移動して、アルセイスからサウル皇帝の居城があるバルヴィナを目指すのです。
バルヴィナへやって来たグインは、そこでサウル皇帝に謁見を願い出ます。しかし、街にいたのは年老いた者ばかり。かっての大国、ゴーラの皇帝も今ではユラニアに幽閉同然の身で、静かに朽ち果ててゆくのを待つだけとなっていたのでした。
そんなサウル皇帝に、グインは自分たちの人質となってくれとお願いします。今やお金も権力も兵力もない皇帝ですが、いまだに名目上はゴーラの皇帝であり続けたからです。そんなグインの願いを、皇帝はあっさりと引き受けました。長い幽閉生活の中、自分をこんな境遇においた者たちに一泡吹かすチャンスを皇帝も望んでいたのです。
そしてグインの軍勢1万は、バルヴィナに駐留することとなりました。しかし、その夜グインの夢の中に闇の司祭グラチウスが現れたのです。ユラニアの不可解な行動を操っているのは、やはりこの魔導士なのでしょうか!?
そんな中、アルセイスからやって来たユラニア軍が、バルヴィナへと近づいてきました。ついに戦う決意をするグインでしたが、その一方でアルセイスの駐クム大使に親書を持たせて、グインたちとユラニアとの戦いにクムをも引き込むのでした。
そして、ついに戦いが始まりました。グインたちが籠城して戦うと思い、油断していた相手に対して、グインたちはすぐさま攻撃へと移り、相手の出鼻をくじくことに成功しました。
そして戦場には、ユラニアの勇将オー・ラン将軍の率いる精鋭まで現れました。グインたちとオー・ラン将軍の部隊が激しい戦いを繰り広げることになるのかと思いきや、クムの大使フー・タン・チューが現れて、戦いを諫めたのでした。
そしてグインが要求していたオル・カン大公との会談が、クムの大使も交えた形でついに開催されることになりそうです。
最終更新日 : 2022-10-30