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2009-07-27 (Mon) 21:59

光の公女/栗本 薫

光の公女―グイン・サーガ(27) (ハヤカワ文庫JA)グイン・サーガ第27巻、「光の公女」を読み終えました。

イシュトヴァーンとアリは、ミロク教徒の姿に身を変えて、クムの都ルーアンへと潜り込んでいました。そこでいよいよ、アムネリスと接触するために動き出したのです。しかし、クムの第三王子タリクにイシュトヴァーンは目をつけられて、逆に彼らの動向を探られることになってしまいました。

その頃、アムネリスはルーアンから離れて、バイアという貴族たちの保養地に離宮を持つようになっていました。しかし、離宮を得たとはいえ、アムネリスがタリオ大公の愛人であり、囚われの身である事実に変わりはないのでした。
そんな時、アムネリスを狙う第一王子タルーが、強引にアムネリスをものにしようとやって来ました。ふいに大公が現れたおかげで、何事もなくすみましたが、この件をきっかけにアムネリスは自分の身の儚さを改めて感じることになるのでした。

ちょっと萌えたのは、アムネリスと侍女のフロリーがいつの間にか百合関係になっていたことです。(^^; 敵地に囚われの身となり、互い以外に頼る者のない2人が惹かれ合うのは自然なことだと思います。この2人がいずれどうなるのか、それもこのシリーズを読み続ける楽しみになりました。(笑)

離宮を訪れた大公から、アムネリスは憎きグインの名前と現在のグインの動向を知ることになりました。グインが現在、ケイロニア軍を率いていることで、アムネリスはグインがケイロニアの間者だったとの確信を深めたようです。

その頃、イシュトヴァーンは、ルーアンの遊郭で時間つぶしをしていました。アリが全ての手はずを整えるのを待っていたのですが、その途中でイシュトヴァーンはアリが嫌いだということに気がついてしまったのでした。
そんな時、突然クムの兵士たちが遊郭に押し入ってきました。兵士たちにあらためられたイシュトヴァーンは、彼らに連行されることになってしまいました。

そんなイシュトヴァーンを助けたのは、アリが呼び集めた仲間たちでした。イシュトヴァーンは、一足先に船へと逃げましたが、そのままアリたちとの合流を待たず、彼らを見殺しにしてしまったのでした。そんな彼らが向かうのは、バイアにあるアムネリア宮です。
ところが、彼らがそこについた途端、難を逃れたアリがイシュトヴァーンに合流してきました。

アリを嫌っているものの、結局イシュトヴァーンはアリの助けがなければ、アムネリスと出会う手はずを整えることもできませんでした。アリは流れ者の医者という触れ込みで、バイアの宿に泊まり込んで病人たちの診察をしました。なんとアリは、多少とはいえ医術の心得もあったのでした。
そんな彼らの狙いは、大公の子供を妊娠してしまったのではないかとアムネリスが不安に思っていることでした。そして彼らの狙い通り、侍女のフロリーが彼らに接触してきたのでした。

彼らはあくまで医者だと偽って、フロリーを信用させて、アムネリア宮に忍び込むことになりました。
薪船に身を潜めての潜入でしたが、無事に衛兵たちの目をすり抜けることに成功したのでした。
そして、ついにイシュトヴァーンとアムネリスが初対面する時がやって来ました。お互いに性格がきつそうな2人なので、どんな出会いになるのかと思いきや、やはりというか当然というべきか、顔を合わせて早々にお互いに嫌な奴だと思ったようです。(^^;

こんなことで、この先この2人が手を取り合ってモンゴール再興なんてできるのかと思いましたが、追い詰められたアムネリスは、イシュトヴァーンに賭けてみることを決めたのでした。
とはいえ、まずはアムネリスをアムネリア宮から逃がさなければなりません。アリがどんな知恵でそれを実現させるのか、その方法が楽しみです。

最終更新日 : 2022-10-30

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