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2009-07-13 (Mon) 23:13

赤い街道の盗賊/栗本 薫

赤い街道の盗賊―グイン・サーガ(24) (ハヤカワ文庫JA)グイン・サーガ第24巻、「赤い街道の盗賊」を読み終えました。

病に倒れたスカールは、ついにルードの森を抜けて、旧モンゴールの首都トーラスへと向かっていました。しかし、このまま草原の民全てを率いて旅を続けることはできません。そこでスカールはごく少数の供のみを残して、残りの部隊とは別に海路アルゴスを目指すことにするのでした。

スカールが海路にこだわったのは、ノスフェラスで知ったグル=ヌーの秘密をナリスに知られることがあってはならないと考えたからです。しかし、旧モンゴール領にはいまだクムの兵士たちが占拠していて、そこを突破するのは、ある意味ノスフェラスを越えてゆくよりたいへんそうです。

その頃、サルデス国境では、グインの率いるケイロニア軍が、森の中に潜んだユラニア軍と対峙していました。しかし、いつまで経ってもいっこうに動こうとしないユラニア軍に、ケイロニア軍の士気も下がり気味です。
そんな中、あえて士気をさらに下げるような策をグインは取りました。そうしてユラニア軍を油断させて攻撃を誘い、後方に控えさせていた部隊を使ってユラニアの軍勢を蹴散らしたのでした。

しかし、戦いに勝利したというのにグインの表情は晴れません。ユラニアの本当の狙いがどこにあるのか、それが読めなかったからです。戦勝に浮かれて、酒宴が繰り広げられる中、突如死者たちがケイロニア軍に襲いかかってくるという怪事件が発生しました。
グインは、動揺する部下たちを落ち着かせて、今回の陰謀の背後に闇の司祭グラチウスがいることを悟ったのでした。

そしてスカールたちの一行は、ザイムの街までたどり着きました。そこで彼らは、赤い盗賊の噂を宿屋の主人から詳しく聞くことになるのでした。
現在の赤い盗賊の首領、それは軍師アリを得たイシュトヴァーンでした。ふらりとミルヴァのあたりに現れたイシュトヴァーンとアリは、策略を用いてあっという間にガイアスが率いていた盗賊団を自分の配下にしてしまいました。さらに彼らは、その勢力を利用して、より巨大なウルスが率いていた盗賊団までも自分の配下に組み込んだのでした。

盗賊とはいえ、イシュトヴァーンの集団は規律も厳しく、兵士のような訓練も行っていました。その統率の取れた行動のおかげで、彼らは今やパロ街道周辺を完全に勢力下に治めていたのでした。
彼らの行動には、パロやケイロニア、クムの国境警備隊も手玉に取られているようです。

結局、スカールたちは春が近くなる頃までザイムの街に足止めされることになりました。しかし、そんな彼らの背を押したのは、赤い盗賊を掃討するためにパロから派遣された国境警備隊でした。
国境警備隊と鉢合わせぬよう、スカールたちは足早にザイムから立ち去ることになりました。ところが、その最中に赤い盗賊の一団と遭遇することになってしまったのです。

まだ病の癒えぬスカールでしたが、自ら剣を取って盗賊たちと戦いました。そして、盗賊たちの首領であるイシュトヴァーンの首を狙います。しかし、病が災いして、スカールは途中で落馬してしまいました。勝ち誇ったイシュトヴァーンに、スカールは渾身の一撃を放ちます。それを何とか軽傷で切り抜けたイシュトヴァーンは、反射的にナイフをスカールに放っていました。

しかし、それを避ける体力は、もはやスカールにはありません。スカールの運命、これまでかと思いきや、自らを盾としてスカールを守ったのはリー・ファだったのでした。(;_;)
そこへスカールの後を追うようにやって来ていた国境警備隊が駆けつけて、スカールたちは難を逃れることができました。しかし、スカールは最愛のリー・ファを失うという、大きな心の傷を負ったのでした。

これがきっかけとなり、やがてスカールとイシュトヴァーンは再び刃を交えることになるのでしょうか。この先の展開が楽しみです。

この巻では、まさかのリー・ファの死に驚かされました。リー・ファとスカールのカップリングは、この作品の中でも一番好きな組み合わせでしたので、そのあまりに早い死が悲しすぎます。(涙)

最終更新日 : 2022-10-30

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