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2009-06-29 (Mon) 22:14

地獄からの生還/大藪 春彦

地獄からの生還(ザ・サヴァイヴァル)―ウェポン・ハンター (角川文庫)大藪春彦さんのウェポン・ハンター・シリーズ第3弾、「地獄からの生還」を読み終えました。

このお話では、主人公の星島弘はいきなり絶体絶命の状況から物語がスタートします。周期的に四肢が麻痺して体が動かなくなってしまう奇病に、星島は冒されていたのです。しかも、そんな状況にも関わらず、星島からアームズ・インターナショナルの支配権を奪い取ろうと、フレッド・サッターが雇った殺し屋たちが星島に襲いかかってくるのです。

最小限の装備で、何とか窮地を切り抜けた星島は、拉致した女医と共に山にこもって体力の回復を図ります。なぜ、星島はこんなトラブルに巻き込まれたのか。そのきっかけは、彼がヴェトナム戦争で亡くなった戦友の墓碑銘を確認しに行ったところまで遡ります。
星島自身の手によって、死体を確認したはずの戦友ジョン・ロイの墓碑銘が削り取られて、裏切り者と刻み込まれていたのです。

その謎を追った星島は、MIAのジャック・コッチからジョン・ロイが生きていることを知らされます。ロイはいまだヴェトナムにいて、捕虜収容所に収容されているらしいのです。そして、そんなロイを救出する仕事を星島は引き受けることになりました。
そんな最中、アームズ・インターナショナルをまかせてあったフレッド・サッターの裏切りが星島を襲います。サッターに毒物を飲まされた星島は、それ以来奇病に悩まされるようになってしまったのでした。

このような絶望的な状況にあっても、星島は全てを諦めませんでした。体力が回復すると、米軍のサバイバル・コースへと参加して、サバイバルの訓練を受け直し、ジョン・ロイを救出するためにヴェトナムへと侵入するのでした。
そこでようやくジョン・ロイと再会した星島は、ロイがCIAがらみのヘロイン密輸に関わったことを知りました。MIAやCIAがロイを執拗に追っていたのは、その時にロイが強奪したヘロインを手に入れようとしていたからだったのでした。

この作品では、これまでの大藪作品でなかったほど、主人公は絶対的な窮地に追い込まれています。星島は、周期的に起こる発作によって、いつ体の自由がきかなくなるかわからないのです。
それでも星島は決して屈しません。知恵を絞り、極限まで体力を絞り抜き、絶対に生き残るという強靱な精神力を発揮して、何度も窮地を脱するのでした。

私自身、現在体がこわばる病を抱えているのですが、どんな時でも絶対に諦めない星島の姿にはとても勇気づけられました。特に、星島が超人だから危機を克服できたのではなく、人間としての弱さを認めた上で、あえて困難と戦ってゆく姿勢が印象的でした。

最終更新日 : -0001-11-30

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