
ダルシウス将軍の傭兵となったグインは、兵舎で暮らすようになっていました。そんなグインと同室になったのは、バルドゥールの密偵であるダニエルという男です。バルドゥールは、立ち合いでグインに敗れたことを恨み、いつかグインに復讐するつもりのようですね。
そんな中、イシュトヴァーンがグインの元を訪れました。イシュトヴァーンは、再度グインに自分が王となるために力を貸して欲しいと懇願しに来たのです。しかし、グインは自らの目的もあり、イシュトヴァーンの頼みをどうしても聞き入れることはできませんでした。それを知ったイシュトヴァーンは、これからはグインは彼の敵だと言い残して立ち去ったのでした。
その頃、マリウスは再びガンダルーナのルビナと名乗った、この国の皇女シルヴィアにつきまとわれていました。なんとかルビナから逃げ出したマリウスは、再び謎の剣士イリスと出会うのでした。
しかし、2人が出会ったのもつかの間、再びバルドゥールの手下たちが彼らを取り巻きました。グインが現れたことで、彼らは命を長らえましたが、マリウスたちにとってもバルドゥールは厄介な相手のようですね。
少し前から、あとがきでここからの物語は、基本的に池田理代子さんの「オルフェウスの窓」のようなものだと栗本さんが語っていましたが、それが今回よりはっきりとしてきました。ルビナが占い師に占ってもらったところでは、いずれマリウスとイリス(=オクタヴィア)は激しい恋に落ちることになりそうですね。
イシュトヴァーンと別れた後、グインはサイロンの街の上空に不思議な鬼火を目撃していました。その正体を探るべく街中へとやって来たところを、マリウスたちの危機に気がついたのでした。
危機を脱したグインとマリウスは、まじない小路の魔導師ルカの元へと向かいます。そこでの話によると、何やら悪しき力がグインを利用しようとしているようです。
ルカの元から立ち去ろうとしたグインとマリウスの前に、闇の司祭と呼ばれるグラチウスが現れたました。グラチウスは、言葉巧みにグインをダーク・パワーへと取り込もうとしましたが、ドールに追われる男と呼ばれるイェライシャによって窮地を脱するのでした。
どうやらグインがランドックと呼ばれる国の王であったことは確かなようです。しかし、そんなグインがなぜ豹頭となったのか、その謎はまだ闇の中です。
そしてグインは、ダルシウス将軍に連れられて黒曜宮へと赴き、アキレウス皇帝をはじめとした宮廷の人々と引き合わされることとなりました。そこで、グインは彼を自らの王のように慕ってくれる、ランゴバルド侯ハゾスと知り合ったのでした。
しかし、彼らが庭園で話をしていると、その同じ場所で何者かが皇帝暗殺の企てを相談しているのでした。おまけに、庭園には皇女シルヴィアが、思い人であるワルスタット侯ディモスを呼び出して、彼をかき口説こうとしていました。しかし、いっこうにディモスはシルヴィアになびく様子はありません。
そんなシルヴィアとディモスのやり取りを覗いていたのは、バルドゥールでした。バルドゥールはシルヴィアに、皇帝には世間に知られていない皇子がいることをシルヴィアに告げます。しかし、シルヴィアはそれを聞いても全く動じる様子がありません。
怒ったバルドゥールは、シルヴィアを強引にものにしようとしますが、またしてもグインに阻まれるのでした。
さらにグインは、彼と兵舎で同室のダニエルが王宮へと忍んでやって来たことを知りました。ダニエルが向かった先は、バルドゥールではなく、バルドゥールの対抗相手であるダナエ侯ライオスだったのでした。2人が何を話しているのか知ろうとしたグインでしたが、衛兵に発見されてそれは果たせませんでした。
そんな時、グインを慕うランゴバルド侯ハゾスが暗殺されたという知らせが宮廷に飛び交います。
ケイロニアの宮廷を舞台に、一体どんな陰謀が進行しているというのでしょうか!?
最終更新日 : 2022-10-30