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2009-06-09 (Tue) 12:07

パロへの帰還/栗本 薫

パロへの帰還―グイン・サーガ(16)グイン・サーガ第16巻、「パロへの帰還」を読み終えました。ついに物語のプロローグともいえるお話が完結しましたね。(^^)

ヴラド大公が亡くなったモンゴールは、滅亡に瀕していました。アムネリスの軍勢もパロ&アルゴスとクムの連合軍に敗れ、アムネリスはクムに囚われの身となりました。
そして連合軍は勢いを止めることなく、モンゴールの都トーラスへと攻め上ったのでした。軍規の厳しいパロ軍は、市民からの略奪は行わなかったものの、黒太子スカールに率いられた騎馬の民、そしてクムの軍勢は、トーラスへ到着するやいなや、容赦ない略奪を開始したのでした。

そして、トーラスは陥落して、その王宮にはパロ&アルゴス軍、クム軍、沿海州軍と各国の勢力が寄り集まることになりました。さらに、モンゴールの屍に群がるハイエナのように、ユラニアの軍勢までがトーラスへと迫っていたのでした。
そんな中、各勢力はそれぞれの思惑のもとに、今後モンゴールをどうするかについて話し合うのでした。そしてアストリアスの父親から息子の所在を尋ねられたナリスは、自らアストリアスを助けたにも関わらず、知らないと言い切りました。まだこの先、アストリアスを何かに利用するつもりなのでしょうか!?

その頃、囚われの身となったアムネリスは、侍女のフロリーだけを伴い、クムの都ルーアンへと護送されていました。人形のようにされるがままで、涙を流すことも話をすることもないアムネリスを、フロリーは心配して見守ります。
しかし、そんなアムネリスの姿は、これまでの失敗から彼女が学んだ仮面だったのでした。クムのタリオ大公の前へ引き出されたアムネリスは、モンゴールの公女として堂々とタリオ大公と渡り合って見せました。そんなアムネリスの策略にはまり、クムの王子たちはアムネリスの魅力に惹きつけられたようです。

ここまでグインに敗れ、ナリスに翻弄されて、あまりいいところがなかったアムネリスですが、国を失うという危機に直面して、ようやく公女らしい輝きを見せ始めましたね。彼女の辿った敗北や裏切りは、彼女を傷つけましたが、その経験はアムネリスに年齢に見合わぬしたたかさを身につけさせたようですね。

そして再びモンゴールの金蠍宮では、各国が入り乱れて政治的な駆け引きが行われていました。
そんな中、アルゴスの黒太子スカールは数千の騎馬の民だけを連れて、ノスフェラスへ行くとカメロン提督に打ち明けたのでした。スカールの手のものが、カル・モルが残した資料を手に入れたこともありますが、自由奔放なスカールは窮屈な都の暮らしに飽き飽きしていたようです。

そんなスカールの動きを知って、ナリスもまたカメロン提督に接触してきました。そしてライゴールのアンダヌスの手により、ヴァラキアのロータス公に危機が迫っていることをナリスは知らせたのでした。
それを受けて、カメロンの艦隊は急遽ヴァラキアへと引き返しました。そして、トーラスに滞在していたパロ軍もトーラスから去り、モンゴールの問題についてはクムとユラニアに委ねられたのでした。

そして、パロ軍は長い遠征を終えて、とうとうクリスタルへと帰ってきました。その軍勢に、市民から惜しみない称賛の声が浴びせられます。そしてアルゴスに滞在して、長らく婚約者のフィリス姫と顔を合わせることができなかったベック公は、一年半ぶりにようやく婚約者と再会することができたのでした。

さらに、一年半の長き旅を終えて、ついにリンダとレムスもクリスタル・パレスへの帰還を果たしたのでした。しかし考えてみればこの2人、ノスフェラスや沿海州ではグインとイシュトヴァーンに守られ、アルゴスへついてからはアルゴス軍に守られ、常に誰かの庇護下にあって、おまけにパロの解放はナリスがやってくれ、彼ら自身はたいした活躍をしてないんですよね。(^^;

そしてレムスは、パロ国王レムス一世として戴冠式を行うことになりました。儀式は順調に進んでゆくかに見えましたが、式の途中でリンダはレムスの背後にカル=モルの影を見るのでした。それが何を意味するのかわかりませんが、やはりノスフェラスにはとんでもない秘密が隠されているようですね。

最後にエピローグとして、モンゴールのトーラスにある煙とパイプ亭のその後が描かれました。相当な苦難を経て運命を憎んでもいいはずなのに、それでも神様に感謝をささげる煙とパイプ亭の主人ゴダロの姿には胸を打つものがありました。

次巻からは、ようやく主人公のグインにお話が戻るようです。ケイロニアに向かったグインに、どんな冒険が待っているのか楽しみです。

最終更新日 : 2022-10-30

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