
アルゴスへとたどり着いたリンダとレムスは、パロを奪還すべくアルゴス軍と出陣の時を待っています。
そんな中、イシュトヴァーンはここには自分の身の置き所がない疎外感を感じていました。最初はリンダを無事にパロに連れて行くことで聖騎士侯へと列せられようと考えていたイシュトヴァーンでしたが、ヴァラキアの傭兵出身の彼にはパロの文化は馴染まぬものでした。
そこでイシュトヴァーンは、自らの王国を得るべく、リンダの元から離れて身を立てる決意をしたのでした。突然の恋人との別れに、リンダは激しく動揺しますが、立身出世を果たしたイシュトヴァーンが彼女を迎えに来てくれるのを待つことに同意したのでした。
さらにイシュトヴァーンだけでなく、グインも自らの道を進もうとしていました。アルゴス軍の庇護がある今、豹頭の戦士グインの存在は人目を引くものでしかなかったのです。グインは、本来の自分の目的である、自分が何者であるかを探る旅へと出ることになりました。
そして、グインとイシュトヴァーンは、リンダとレムスの元を離れて、それぞれの道へと旅立ったのでした。
そして、リンダとレムスのパロ奪還を目的とした軍勢も、いよいよ動き始めました。だんだんレムスがナリスのような黒キャラになってくるのが無気味ですが^^;、自分の姉リンダをケイロニアとの政略結婚に利用しようと考えているとは末恐ろしいです。
その頃、クリスタルでも動きがありました。黒騎士隊長カースロンの前に、死んだはずのナリスが現れたのです。ナリスは黒騎士と白騎士の反目を利用して、カースロンにモンゴールから裏切ることを勧めました。このままでは、司令官たちに利用されるばかりだと知っているカースロンは、ナリスの言葉に激しく心を動かされました。相変わらずナリスの黒さは健在ですね。
そして、最後に登場したのは草原の黒太子スカールの軍勢の行方です。スカールの軍勢は、アルゴス軍から行方不明になっていたのです。彼らがどこにいるのかと思ったら、パロへと進む通常のルートを利用するのではなく、巨大な壁となって人々を遠ざけているウィレン山脈を越えて、パロとモンゴールの中間点に出現するという奇策を実行しようとしていたのでした。
グイン・サーガというタイトルのわりには、このところグインの存在感が薄いですが^^;、物語としてはがぜん面白くなってきました。パロを奪還しようとする様々な勢力は、モンゴールの手からパロを取り戻すことができるのでしょうか!?
最終更新日 : 2022-10-30