有川浩さんの新作、「三匹のおっさん」を読み終えました。
還暦を迎えた元3匹の悪ガキが、ご町内の平和を守る三匹のおっさんとして活躍する連作短編集でした。剣道の達人のキヨ、柔道家のシゲ、メカいじりの達人ノリ、そしてキヨの孫・祐希とノリの娘・早苗が主要な登場人物です。この本には、三匹が活躍する6本の作品が収録されていました。
第1話では、悪質な恐喝。第2話は強姦犯。第3話は詐欺師。第4話は、動物虐待。第5話は、脅迫犯、第6話は、悪徳商法と三匹が戦うことになりました。現代を舞台にした作品なのですが、三匹の活躍ぶりの雰囲気は、時代劇がかったものを感じました。
ちょっと不満だったのは、今回は有村さんの作品にしては恋愛成分が少なめだったことです。一応、祐希と早苗の恋も描かれるのですが、2人の関係は初々しくて、ベタ甘までいかなかったのが残念でした。
それなりに楽しく最後まで読み終えましたが、これまでの有村作品と比べると、ちょっと不満が残る物語でした。それが何か考えてみたら、一般市民であるおっさんたちが活躍しすぎているせいだと感じました。確かに、この世代が元気なことは認めますが、自分たちで犯人に制裁を加えてしまうのはどうかと思いました。自衛隊シリーズや図書館シリーズでもそうでしたが、有村さんの作品の魅力の1つは、主人公の側であってもも絶対的な正義ではないという部分にあると思いますので。
還暦を迎えた元3匹の悪ガキが、ご町内の平和を守る三匹のおっさんとして活躍する連作短編集でした。剣道の達人のキヨ、柔道家のシゲ、メカいじりの達人ノリ、そしてキヨの孫・祐希とノリの娘・早苗が主要な登場人物です。この本には、三匹が活躍する6本の作品が収録されていました。
第1話では、悪質な恐喝。第2話は強姦犯。第3話は詐欺師。第4話は、動物虐待。第5話は、脅迫犯、第6話は、悪徳商法と三匹が戦うことになりました。現代を舞台にした作品なのですが、三匹の活躍ぶりの雰囲気は、時代劇がかったものを感じました。
ちょっと不満だったのは、今回は有村さんの作品にしては恋愛成分が少なめだったことです。一応、祐希と早苗の恋も描かれるのですが、2人の関係は初々しくて、ベタ甘までいかなかったのが残念でした。
それなりに楽しく最後まで読み終えましたが、これまでの有村作品と比べると、ちょっと不満が残る物語でした。それが何か考えてみたら、一般市民であるおっさんたちが活躍しすぎているせいだと感じました。確かに、この世代が元気なことは認めますが、自分たちで犯人に制裁を加えてしまうのはどうかと思いました。自衛隊シリーズや図書館シリーズでもそうでしたが、有村さんの作品の魅力の1つは、主人公の側であってもも絶対的な正義ではないという部分にあると思いますので。
最終更新日 : 2022-10-30
『三匹のおっさん』/有川 浩(文藝春秋刊) 有川 浩さんの小説は先日初めて「阪急電車」を読んだ。 短い路線の往復の間で、様々な人間関係が交錯する面白い小説だった でも、最初に読みたかったのはこの「三匹のおっさん」の方。 実は図書館... …
2010/09/08 12:09 京の昼寝~♪