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2008-09-05 (Fri) 18:31

凡人として生きるということ/押井 守

凡人として生きるということ (幻冬舎新書 (お-5-1))「うる星やつら」「パトレイバー」「攻殻機動隊」などの監督として知られている押井守さんの本を読んでみました。

正直言って私自身は押井監督の作品は苦手というか、どうも生理的に受けつけないものを感じてしまうのですが、監督本人には学生時代にアニメ雑誌を読んでいた頃から関心を持っていました。
特に印象的だったのが、今や巨匠となってしまった宮崎駿さんとの対談でした。他の方と宮崎さんとの対談では、当たり障りのない話や宮崎さんの凄さに相手が圧倒されていましたが、押井さんだけは正面から宮崎さんとぶつかって、宮崎さんの言うことは違うとか、宮崎さんの考え方には納得できないと挑んでゆく姿勢が記憶に残りました。

そんな押井さんが、アニメではなく本を書いたと知って、興味が出て読んでみました。
内容的には、今当たり前だと思われていることを逆転の発想でとらえなおしてみるものでしたが、その指摘のいくつかには共感できましたし、共感までいかなかったものも改めて別の視点から考え直してみるきっかけにはなりました。

その中でも特に共感したのは、以前に読んだ吉本隆明さんの本と同じく、引きこもりを肯定していることでした。自分が他人と語り合いたいテーマがあるならともかく、特に話したい内容もないのに孤立することを恐れて他人とコミュニケーションを取ろうとする。
私もこれは無駄だと思えてならないので、深く納得できました。孤立する不安解消のためのコミュニケーションを続けるくらいなら、さっさと孤立して読みたいと思っている本を読んだり、見たい映画、聴きたい音楽のために時間を使いたいですから。

最終更新日 : 2022-10-30

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