
現在の日本では、人間すら商品として見ているという見方には納得できるものがありました。幼い頃から人間としての商品価値を高めるために勉強して、いい学校に進学して、一流企業に就職する。しかし、老いて働けなくなると、じょじょに価値が下がってゴミと見なされるようになる。
しかし、それに対する解決策として、神の国やお浄土を持ち出されるのには辟易しました。確かに神の国や浄土を信じることができれば、幸せに生きられるかもしれません。しかし、現在多くの人が、そんなものを信じることができない現実を無視して、信じた方がいいと言われても納得できませんでした。
著者は、神の国やお浄土を絶対的なものとして信じているようですが、著者が信じているその宗教でさえ、元はといえば人間が作り出したものです。それを何の疑いも持たずに、ただ信じた方がいいと言われても納得できませんでした。
最終更新日 : 2022-10-30