
ミステリー作家だとばかり思っていましたが、こんなに黒いユーモア作品を書かれているとは思いませんでした。最後にそれはないよな~と思わせるオチの作品が多かったのですが、もしかして作者は意外と意地悪な人なのかも。(^^;
特に気に入ったのは、灸英社という出版社の編集者や作家が登場する連作短編のシリーズでした。読んでいると、出版界の裏の一面が見えたような気分になれるというか、これもしかしてモデルになっている実話があるんじゃないのか!?と思えたりして、笑いながらもちょっぴり出版界の怖さを感じさせられました。
もう1つ気に入ったのは、「臨界家族」という作品です。幼い娘のために、アニメのヒロインが使う玩具を次々と買わされる羽目になる父親のお話なのですが、テレビでの放映のされ方や販売されている玩具がプリキュアとかを思わせるものがあって、大笑いしてしまいました。
最後のオチの部分を読んで、東映やバンダイは本当にこういうリサーチをして商品開発をしているんじゃないかと勘ぐりたくなりました。
最終更新日 : 2022-10-30