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2007-08-18 (Sat) 19:27

蒲生邸事件/宮部みゆき

蒲生邸事件 (文春文庫)2.26事件を題材にしたタイムトラベルというSF要素もある推理小説と聞いて読んでみました。

時間移動をできる人間が登場することで、推理小説としては何でもありなところもありましたが、SFとして読むととても面白かったです。特に終盤の展開には、ほろりとさせられるものがありました。(/_;)

受験生の尾崎孝史は、父親のつてであるホテルに宿泊しています。そこで彼は不思議な男性を目にしました。火災を起こしたホテルから平田と名乗るその男に救い出された孝史は、平田の持つ時間移動能力によって、2.26事件当日の蒲生邸へと連れて行かれてしまいました。
そこで孝史は、蒲生大将が自決した現場に立ち会うことになりましたが、自決したはずの大将の手元には銃がなく、2.26事件の影響で封鎖された屋敷の中に犯人がいるのではないかと孝史は気がつきます。

その後、孝史は様々な出来事を経験して現代へと帰ってくるわけですが、孝史と同じく私も日本の近代史についてろくに知らないことが恥ずかしくなりました。
学校の日本史の授業でも、この時代のことは意図的に生徒たちに教えないようにしているのではないかと感じることがありましたが、暗い時代の記憶を封印してしまうのではなく、過去の過ちに学ぶことこそ大切なのだと思います。

この作品で印象的だったのは、どんな時代に生きた人々も、その時代の中で必死に生きて、それでも間違えたり失敗したりしてきたのだという視点でした。
過去の歴史を振り返って、ああするべきだった、こうするべきだったとは、いくらでも言うことができます。しかし、全てが終わった後だからこそ、こういうことが言えるのだと気づかされました。

今生きている私達も、未来の人たちから見たら、なんて馬鹿なことをしているんだろうと笑われるかもしれません。それでも、私は今自分にできることを精一杯やって生きてゆこう、そう思える元気をもらえた作品でした。
それなりにボリュームがある作品ですが、多くの方にお薦めしたい作品です。(^^)

最終更新日 : 2016-04-22

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