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2007-08-02 (Thu) 18:32

山嵐/今野 敏

山嵐講道館の四天王の1人であり、姿三四郎のモデルとも言われている、西郷四郎の生涯を描いたお話でした。

会津出身の四郎は、陸軍士官学校に入学しようと上京しますが、身長が足りずにそれを果たせず、大陸へ渡って馬賊になることを夢見るようになります。そのために役立てばと始めた柔術が、四郎の運命を大きく変えてゆくことになりました。
四郎はやがて、講道館の嘉納治五郎見いだされて、創生期の講道館で柔道を世の中に広めるために活動してゆくことになります。この時に、作品のタイトルでもある"山嵐"と呼ばれる四郎独自の技も編み出されました。

講道館は警視庁主催の武術大会で勝利して、世間からの注目を集めるようになりましたが、四郎は何か物足りないものを感じるようになっていました。そして、とうとう彼は講道館から出奔して、中国や朝鮮といった大陸での活動に従事するようになるのでした。
晩年の四郎は、持病のリウマチに苦しめられることになりましたが、その痛みにも負けず、海外の情勢を伝えるために記者として出向いたり、武術においても柔道だけでなく杖術や剣術などにも関心を持ち、武術家としても深い境地に達することができました。

物語の前半では、四郎があまりにも会津出身という過去にとらわれていて、今ひとつ共感することができませんでした。それよりも、教育者として数々の人材を育て、その一方で講道館を興した嘉納治五郎の方が魅力的でした。
しかし、後半になって大陸に渡った四郎が、八極拳の達人・李書文と戦ったり、リウマチに冒されているにもかかわらず思案橋で屈強な西欧人を次々に投げ込んだりという場面は面白かったです。
頑なな四郎の性格には、武道を広めるというよりは、自らの武術を追求する道が合っていたのかもしれませんね。

最終更新日 : 2022-10-30

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