
他の西さんの本でもそうですが、書き方がわかりやすくて、普段ちょっと敷居が高いと思っている哲学的な考え方を、自分の身近な問題として考え、読み進むことができました。
後半少し難しい部分もありましたが、この本を読むことで哲学の始まりから、超越論的哲学の考え方の概要を知ることができました。
さらに、それ以上に詳しく知りたい箇所があれば、各章末にブックガイドが掲載されているのもよかったです。
この本ではハイデガーを扱った部分が印象に残りました。特に、つまずいた時に「何を取り何を捨てるか」を考え、自分と世界との関係を再構築するという考え方は、哲学という方法で自分の生き方を検討して、今後の自分の生き方を考える指針になるものだと思いました。
また著者が、哲学を現実離れしたものではなく、その考え方を誰もが利用できる普遍的なものとしようとしていることにも共感できました。
最終更新日 : 2022-10-30