
単なるリメイクではなく、現代版「時をかける少女」になっているのには驚きました。
(以下、ネタバレがありますのでご注意ください)
全体を通してみると、とても爽やかな映画でした。主人公の紺野真琴が、全然自分を飾らず怒ったり、笑ったり、落ち込んだり、泣いたりするのが青春しているなあと思いました。
ただ、主人公の真琴に元気がありすぎて、"時をかける"という言葉から感じる軽やかさとは違って、"時を疾走する"とか"時を奔走する"という力強いイメージでしたけど。(^^;
真琴の相談に乗ってくれる叔母さんの方が、物静かで若い時は"時をかける"にふさわしい女の子だったんじゃないかなあとも思いました。後から公式HPを見たら、原作ではその叔母さんが主人公だったと知ってとても納得しました。(原作も読んだはずなのですが、遙か昔のことなのできれいさっぱり忘れていました^^;)
本編では、真琴が徹底的に私利私欲のために^^;タイムリープの力を使う場面が面白かったです。ただ、タイムリープする時にはかなり勢いをつけて走らなければならない上に、時間移動した先でどこに落ちるのかわからないので、かなり危険が伴いますが。あの無茶苦茶な全力疾走は、若さの特権かもしれませんね。
細田監督の作品では、いつも音楽の使い方に感心させられますが、この作品でもバッハのゴルトベルク変奏曲が要所要所で効果的に使われていました。ただ、この曲はグレン・グールドのピアノ演奏CDで繰り返し聞いていたので、この曲が流れると頭の中でグールドの鼻歌まで再生されてしまって困りました。(^^;
このゴルトベルク変奏曲は、最初のアリアが次々に変奏されて再び最後にアリアに戻るという構成の曲なのですが、タイムリープで同じ時を違った形で繰り返す作品の構成を音楽でも表現したのでしょうか。
最後に1つ驚いたのは、上映された映画館での観客の少なさです。映画館全体では、それなりに混み合っていたのですが、この作品以外を見に来た人たちばかりだったようです。(;_;)
話題性はありませんが、中学生くらいからお年寄りまで楽しめる青春アニメだと思います。これから先、できる限り多くの方に見ていただきたいお勧めの映画です。
最終更新日 : 2022-10-30
本当に爽やかな映画でしたね~♪
真琴のタイムリープの使い方も、私利私欲って言えばそうなんでしょうが、実にしょーもない事に使ってて微笑ましく思えました~♪