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2022-08-04 (Thu) 14:40

冬/アリ・スミス

アリ・スミスさんの四季4部作の2作目、「冬」を読み終えました。

物語のメインとなるのは、長年対立しているアイリスとソフィアの老姉妹。そしてソフィアの息子アートと、彼の恋人シャーロットの代理をするために雇われたラックスです。

そんな4人が、元は立派だったお屋敷でクリスマスを一緒に過ごすことになりました。革新的なアイリスと保守的なソフィアは、お互いの考え方を認めることはできません。しかしラックスの存在が、2人を少しだけ歩み寄らせてくれました。信じる思想は違っても、2人はやはり姉妹なのでした。

一方、アートは元恋人のシャーロットに悩まされていました。シャーロットはアートと違い、昔から続く世界の問題に立ち向かおうとしています。しかしアートには、そこまでの気持ちはありません。挙げ句の果てに、アートはシャーロットにSNSのアカウントを勝手に利用されて、そこにシャーロットが皮肉な投稿を続けています。

そんなアートとシャーロットも、最後には歩み寄ることができました。アートが投稿しているブログを、シャーロットに開放したのです。

そしてラックスは、クロアチアからの難民でした。シェイクスピアに興味がある彼女は、家族と離れてイギリスで学んでいました。しかし学資が続かなくなり、路頭に迷いかけていた時にアートと出会ったのです。

そしてもう1人、「秋」に登場した101歳の老人ダニエルが、この作品にも登場しました。なんと彼は、この作品に登場する人物と、ちょっとした偶然から関わりがあったのです!

この作品は、「秋」以上に難解で読み終えるのに苦労しました。物語の時間が自由に移動するのに加えて、特定の人物だけに見える幻覚(?)それとも本当に実在するものの描写もあり、読んでいてかなり混乱しました。それでも最後には、心の中に温かい気持ちが残ったのは、アリ・スミスの作品らしいと思いました。(^^)

最終更新日 : 2022-10-30

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