より多くの人たちを幸せにするために、ジャックとアニーは新しい冒険に挑みます。今回の舞台は、マリア・テレジアが治めていた時代のウィーンの宮殿です。
ジャックが学校の課題をパソコンで調べていると、アニーがやって来ました。マジックツリーハウスが戻ってきたのです。
森へ駆けつけると、ツリーハウスにはテディーとキャサリンがいました。マーリンからの新たなミッションは、多くの人を幸せにするために、素晴らしいアーチストを探し出すことでした。
そのために、夏の宮廷で行われるパーティーの招待状が用意されていました。そしてジャックとアニーの魔法の杖は、魔法のフルートへと姿を変えました。これまでの冒険では、リサーチブックが2人を助けてくれました。しかし今回はそれがありません。その代わりに、2人の機知と才能で切り抜けなければなりません。
こうして2人は、冒険に出発しました。目的地に到着すると、2人の衣装はその時代のものに変わっていました。親切な御者に助けられて、2人は宮殿へと入りました。しかしマリア・テレジアとその家族との謁見で、ジャックは大失態を演じて笑いものにされてしまいました。皇族と一緒にいた小さな少年にも、道化師だと笑われました。
ジャックは元の世界に帰ろうかと思いますが、アニーに説得されて思いとどまりました。そんな2人の前に、再びさっきの少年が現れました。ウォルフィーという少年は、ジャックのことが気に入ったようです。ウォルフィーは、2人を宮殿の庭で遊ぼうと誘います。
そこにウォルフィーの姉のナンが現れました。ナンはウォルフィーを、彼の父のところに連れ帰ろうとします。ところが、ウォルフィーはジャックたちと遊ぶと泣き出しました。怒ったウォルフィーは、宮殿のどこかに消えてしまいました。彼が戻らなければたいへんなことになると、ナンは必死でウォルフィーを探します。
ジャックとアニーも、ウォルフィーを探すのを手伝います。ウォルフィーが宮殿の庭に動物園があると話していたことを思い出して、2人は庭へと向かいました。するとそこには、放し飼いにされた熊やハイエナなど、いろいろな動物がいました。どうやらウォルフィーが、彼らを檻から出してしまったようです。
ジャックとアニーは魔法のフルートの力を借りて、レオパードに襲われそうになっていたウォルフィーを助けました。そして彼を、無事にナンのところに連れ戻しました。そのウォルフィーこそが、今回ジャックとアニーが探し求める人物でした。彼は幼い日のモーツアルトだったのです!
ウォルフィーは音楽への情熱を失いかけていましたが、ジャックとアニーに助けられたことで音楽の素晴らしさを思い出しました。そしてジャックとアニーとの出会いが、モーツアルトの有名なオペラ「魔笛」へとつながります。
というわけで、ジャックとアニーは最初のミッションをクリアしました。マリア・テレジア時代のウィーンが舞台ということもあり、ウォルフィーの正体がモーツアルトなのは最初からバレバレでしたね。(^^;
道化師だと誤解されて、大勢の人たちから笑いものにされたジャックがちょっと可哀想でした。
YL 2.6〜3.2
総語数 11,158語
最終更新日 : 2021-09-25