「青列車の秘密」に続いて、クリスティーの「死との約束」を読み終えました。
エルサレムを訪れていたポアロは、滞在先のホテルで男女が誰を殺害しようと相談していたのを聞いてしまいました。しかし声を聞いただけで、誰が誰を殺害するつもりなのかはこの時点ではわかりません。
物語は2部構成で、第1部では事件の関係者の人間関係が描かれます。物語の中心となるのは、ボイントン家の人々です。ボイントン家は独裁的な老婦人に支配されていました。2人の息子と2人の娘には、全く自由がありません。
そんなボイントン家と、女医見習いのサラ・キングが知り合います。家族の置かれている状況を知ったサラは、何とか状況を改善したいと思いますが、ちっとも状況はよくなりません。そしてついに、事件が起きます。
第2部では、そうして起きた事件をポアロが解決します。関係者から事情を聞いたポアロは、最後に一同を集めてたどり着いた真相を解き明かします。
最後に真相に至るまでの過程が面白くて、かなり満足できる作品でした。物語そのものは面白いのですが、他の言葉に置き換えた方が自然に思われるところまでセックスという言葉が乱発されていたりして、翻訳の質の低さが残念でした。
最終更新日 : 2022-10-30