日々の記録

クライミング一筋だった隼に、思わぬ挫折が待っているお話でした。

好が好調だと知って、隼は花宮の優勝も見えたと考えました。しかし、思わぬ落とし穴が隼を待っていました。好のクライミングの影響は、他校の選手だけでなく隼にも大きな影響を与えていたのです。

他校の選手と同じように、隼は普段の実力を発揮することができず壁を攻略することができません。昔からクライミング一筋に打ち込んできた隼にとって、それは屈辱的なことでした。

中学時代から、隼は周囲から浮いた存在でした。しかし彼女は、それを気にしていません。そんな彼女に興味を持って、話しかけてきた女の子がいました。その子と知り合ったことで、隼は少しはクライミング以外のことにも目を向けました。

しかし彼女がクライミングに興味を示したことで、その関係はあっさり崩れました。隼にとって、クライミングは遊びでやっていることではありません。そんな隼に、彼女が気軽に初めて経験したクライミングが楽しかったと言ったことが、隼には許せなかったのです。

友達を失ってまで打ち込んできたクライミング。しかし、その試合で隼は結果を出すことができません。１つの失敗が焦りを生み、次の失敗へとつながります。そして隼は、４つの壁のどれも攻略できませんでした。
そんな隼を好は元気づけようとしますが、今の隼には好の言葉も届きません。

何かに打ち込むようになる最初の一歩って、"楽しい"だと思うので、どうして隼があそこまで頑なにクライミングを楽しむこと拒否するのか不思議に思いました。