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2020-07-24 (Fri) 23:04

ある一生/ローベルト・ゼーターラー


ローベルト・ゼーターラーさんの「ある一生」を読み終えました。

昨日読み終えた「雲」に続いて読み始めたら止まらなくなって、150ページほどの本だったこともあり、一気に読み終えました。

この物語で描かれるのは、私生児として生まれ、引き取られた親戚の農場でこき使われ、青年になりロープウェイの設置会社に雇われ、1人の女性を愛して失い、兵士としてロシアに送られ捕虜として過ごし、故郷に帰還した後は山岳ガイドとして生活した、アンドレアス・エッガーという1人の男の物語です。

物語は基本、過去から未来へと向かって描かれていますが、時に自由に時を飛び越えます。そうして読み進めるうちに、エッガーの生き様の1つ1つが、心に刻み込まれて、読み終えた後にしっかりとした存在感を残します。

エッガーは生涯を通じて貧しく、その一生は過酷なものです。唯一彼がよく知っているのは、生まれ故郷の山のことだけです。世間の動向や技術、娯楽とも無縁な生活ですが、彼はそれを当然のように受け入れています。自分にとって何が必要なのか、彼は十分にわかっています。

現在の自分とは対極にあるような、エッガーの無骨で、不器用で、力強さにあふれた生き方が魅力的でした。
自分にできることを淡々とやり、年を重ねてやがてこの世を去る。そういう生き方も悪いもんじゃないと思えました。

最終更新日 : 2020-07-24

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