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2020-05-31 (Sun) 21:53

引き潮のとき(2)/眉村 卓


眉村卓さんの司政官シリーズ、「引き潮のとき」第2巻を読み終えました。

第2巻では、SQ1への対処、ハビヤの仮設都市に起きた事件、そして巡察官バザラ・PK2・ジャクスンの到着などが描かれました。

この巻ではキタが、隠された目的の達成のために動き始めます。その大きな壁として、SQ1の存在が印象づけられる内容でした。司政官の権威が高かった頃の意識を引きずっているSQ1を、キタは苦労しながらも自らの目的へと誘導していました。

しかし、この方法での限界も感じていました。そんな中、キタを動かすことになったのは、ハビヤの仮設都市への襲撃事件でした。ハビヤは司政官に、自分たちの自治権を認めて欲しいと要求していました。しかし、それはかなり無理な要求でもありました。

ハビヤへの返事を先延ばしにしていたキタでしたが、ハビヤの襲撃の知らせを受けて、護衛のためのロボットの派遣を決定しました。とはいえ原住民の抗争で、片方の勢力にだけに力を貸すことはできません。そこでキタは、ハビヤに派遣されているロボット官僚の安全を確保するためという名目で、護衛ロボットを派遣しました。

この事件が引き金となり、キタはこれまでの方針を変更して、基本的にSQ1のやりたいようにさせるという方向に切り替えました。SQ1の好きにさせて、それが失敗すればSQ1の根本的な考えに変化をもたらすことを期待すると同時に、それがタトラデンの混乱を招くことにもなると考えたからです。

このSQ1の描写は、融通の利かない官僚の姿を擬人化して描いているように思えました。SQ1はロボットでありながらプライドが感じられたり、どこか人間くさい雰囲気があるからでしょうね。

そして司政官の仕事ぶりを調査するために、ついに巡察官がやって来ました。バザラ・PK2・ジャクスンは、PK2というミドルネームが示すように、キタよりも上の階級です。初めて顔を合わせたバザラは、口数が少なく無表情でロボットのような雰囲気でした。

さらにバザラは、自の指揮するロボットも率いていました。その詳しい性能は今のところ不明ですが、SQ2Aクラス以上の能力を持ったロボットらしいです。バザラは司政島に滞在した後、タトラデンの視察に出かけました。その時に挨拶に現れたバザラの言葉から、キタは任務の遂行をより急ぐ必要があると悟ります。

そしてキタは、SQ1に任せられる部分は全て任せて、自らは司政官の保養のために用意された南分庁に移り、そこで自分でなければできないことに集中しようと決意します。

新しい施策の実施やハビヤの仮設都市襲撃事件、巡察官の到着など、いろいろと事件はありましたが、全体として振り返るとSQ1とキタの駆け引きが印象に残る内容でした。

最終更新日 : 2020-05-31

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