日々の記録

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マリオ・バルガス=リョサさんの「世界終末戦争」を読み終えました。ハードカバーで2段組・700ページほどの本なので、読み終えるまでに2ヶ月くらいかかりました。(^^;

この作品は、19世紀末に実際にブラジルで起きたカヌードスの反乱を題材としています。ブラジルの奥地に、キリストの再来とも言われる聖人コンセリェイロが現れます。セルタンゥ各地を遍歴したコンセリェイロの周りには、やがて多くの信者が集まります。その多くは社会の最底辺として暮らしてきた人々でした。その中にはなんと、盗賊や殺し屋などもいます。

カヌードスを占拠した彼らを排除するために、国は軍を派遣します。しかし最初の軍はあっけなく敗れ、共和国政府は精鋭部隊を率いたモレイラ・セザル大佐を送り込みます。ところが、その精鋭さえもカヌードスに集結した人々は撃退してしまいます。カヌードスの過酷な環境を反乱軍は巧みに利用して、ゲリラ戦を展開したのです。

政府は威信を守るために、さらに大規模な部隊をカヌードスに送り込みました。その数と物量の前に、ついにカヌードスに集まった人々は壊滅することになります。

大筋はこのようにシンプルですが、多数の登場人物とさまざまな時間軸から物語が描かれています。それに少し戸惑いましたが、それぞれの登場人物を通して語られた出来事が積み重なって、事件の全貌が見えてくるのが面白かったです。

途中で挫折しなかったのは、多くの人物が語り手となり、それぞれの抱えた思い・生き方が詳細に描かれていて、その1人1人に存在感があったからだと思います。

また、この本を読みながら、様々なことを考えさせられました。宗教とは何なのか、救いとは何なのか。争い戦う人間の醜さと残虐さ。世界の複雑さと奥深さを。

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