
作中に「森の生活」で有名なソローの言葉が引用されていたりするので、先に「森の生活」を読んでいると著者の考えを理解する助けになると思います。全編通して語られているのは、顔を合わせて会話することの大切さです。オンラインでのコミュニケーションが普及したことから、親子や上司と部下、顧客と会社の間で直接顔を合わせることなく物事が進むことも珍しくなくなりました。
その結果、子供たちの共感能力や実際に顔を合わせて会話する力が損なわれていると著者は指摘します。スマホなどを使った文章でのやり取りでは、言葉の微妙なニュアンスやそれを伝えた相手の表情などは伝わりません。それがトラブルの原因となったり、相手とのつながりの不確かさにつながっていることを著者は繰り返し主張しています。
全6章の大作ですが、第2章から第5章の途中までは、その実例をさまざまなケースとして紹介しています。多様な事例を知ることに意味はあると思いますが、すべてに目を通すのはたいへんだと思われる方は、途中をとばして第5章の「時の刻む一瞬」からを読んでもいいと思いました。
その中の、スマホの持つ予想以上の影響力を忘れない、自分自身との対話に時間をかける、創造性と静かな時間との関係、邪魔されずに会話できる場所の大切さ、一度に複数のことをせず1つのことに集中できる時間の必要性、自分と異なる意見を持つ人と会話する、便利なツールが必ずしも適切なツールとは限らない、ソーシャルメディアを完全に否定するのではなく関わり方を見直してみる必要性、などが参考になりました。
最後にこの本を読んで一番心に残ったのは、介護などにロボットが導入されるのはそれがベストだからではなく、人手不足などに対応するために、ロボットに頼らざるをえないという視点でした。そして、衰えた身体機能を補助する部分では、それは上手く機能するかもしれませんが、話し相手になって感情を理解したり共感したりできるのは、同じ人間同士だからこそと思えました。
最終更新日 : 2022-10-30
Re: タイトルなし * by 横溝ルパン
初めまして。相互リンクのお誘いありがとうございます。
せっかくのお申し出ですが、当ブログはアニメや読書などの感想を書かれているブログを対象に相互リンクさせていただいています。
さくらさんのブログを拝見させていただきましたが、かなり方向性が違うように思いました。
ということで、今回の相互リンクのお申し出はお断りさせていただきます。m(__)m
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私はこちら⇒b--n.net
でブログをやっているさくらといいます。
色々なブログをみて勉強させていただいています。
もしよろしかったら相互リンクをお願いできないでしょうか?
「やってもいいよ」という方はコメントを返してくだされば、
私もリンクさせていただきます。
よろしくお願いします^^