カドが羽田空港から移動するお話でした。
前回、彼方がワムの作り方を全世界に配信したことは、世界に大きな衝撃を与えました。しかし、多くの人がビデオを見ながら何度も挑戦しましたが、ワムを作ることに成功した人の数はわずかでした。その事実は、とりあえず国連を安心させて、日本にとっての最悪の事態はまぬがれました。
今のところ、完璧にワムを作り出せるのは、彼方の他には真道だけでした。真道は、最初にヤハクィザシュニナと接触したために、他のカドから分離する人たちよりも、より強く異方存在と結びついていたのです!
その一方で、カドに取り込まれた旅客機の乗客の解放は順調に続いていました。全乗客の解放が見えてきたことから、新たなプロジェクトが動き始めました。それは羽田空港に居座っているカドを、別の場所へと移動することでした。しかし、それは思ったほど簡単なことではありませんでした。
理想的にはカドが空中に浮上するか、いったん異世界に転移して新たな場所に転移しなおすことができれば、問題は簡単です。しかしヤハクィザシュニナは、カドの一部は常に地表と接している必要があること、そして異世界への転移は必要となる変数が多すぎて困難であることを伝えました。
さらにヤハクィザシュニナは、カドが移転することを了承しつつ、その一方で首都圏からあまり離れた場所に移動するのは得策ではないことも伝えました。カドが首都圏にいるからこそ、政府は現実感のある問題としてカドに対応しています。しかしカドが首都圏から離れすぎれば、問題に関する緊張感が失われることを指摘したのでした。
カドが移動するにあたり、この世界の物質をカドが壊してしまうことはありません。しかし人間には、微弱ながらも影響が出ることが想定されたため、カドの進路上の住民は一時的に非難してもらう必要があります。
そんな中、移転先の候補地として真道は、埼玉県の狭山湖周辺を指定しました。そこなら首都から遠すぎず、かといって首都機能の維持に影響を与えずというポイントだからでした。さらに真道は、カドの移動方法として平面にカドが転がるのではなく、カドの辺を地面と接触させて移動することで、最小限の影響でカドを移動する方法を提示しました。
そしてカドの移動に向けて、プロジェクトが動き始めました。周辺住民の避難に交通規制など、真道たちの仕事は山積みです。多くのスタッフが疲労困憊する中、真道だけは平気で働き続けていました。しかし、あまりに休まずに働き過ぎていることが判明して、沙羅花から強制的に休暇を与えられました。
休暇をもらっても、特にすることはないと考えた真道でしたが、久しぶりに実家の母に顔を見せに行きました。真道のお母さんは、小料理屋を営んでいるようです。真道がこういう庶民的な家庭の出身だというのは、ちょっと意外な感じでした。
ちょっと気になったのは、真道のお母さんが折ったらしい(?)折り紙がたくさん飾られていたことです。この折り紙にも、何か意味があるのでしょうか。
そしてカドからの最後の解放者として、花森が解放されました。しかし花森は、休む間もなくカドの移転計画へと駆り出されます。真道と一緒に働いていると、花森はずっと休暇なしで働くことになりそうですね。(^^;
そして早朝6時から、いよいよカドの移動が始まりました。一辺が2kmの立方体が移動するのは、なかなか迫力があって壮観でした。カドの移動で、ヤハクィザシュニナは特に周囲に影響を与えないようなことを言っていましたが、建物を壊すことはなくても、カドが着地した時の風圧や振動はかなり凄まじいものでしたね。
それでも早朝から始まったカドの移動は、夕方には終了しました。何はともあれ、これで羽田空港は活用することができそうです。移転先の狭山湖では、これまでよりも充実した交渉のための施設が、カドの周囲に設置される予定です。
しかし、これはヤハクィザシュニナにとっては、まだほんの一歩でしかありません。手始めに人類に無限のエネルギーを与えたヤハクィザシュニナですが、さらにその先を実行しようとしていました。そしてそれは、すでに真道の体に起きていました。なんと最近、真道はずっと眠っていなかったのです!!!
異方存在と関わることで、人類は睡眠を必要としなくなるようです。・・・これは本当にいいことなのでしょうか!?(^^;
勤め人は眠らなくてもよくなったら、その分さらにこき使われそうな予感が・・・。あ、でも寝ないで趣味に没頭できるのはよさそうかも。(^^;
このヤハクィザシュニナからの贈り物を、人類は有効に活用することができるのでしょうか。
前回、彼方がワムの作り方を全世界に配信したことは、世界に大きな衝撃を与えました。しかし、多くの人がビデオを見ながら何度も挑戦しましたが、ワムを作ることに成功した人の数はわずかでした。その事実は、とりあえず国連を安心させて、日本にとっての最悪の事態はまぬがれました。
今のところ、完璧にワムを作り出せるのは、彼方の他には真道だけでした。真道は、最初にヤハクィザシュニナと接触したために、他のカドから分離する人たちよりも、より強く異方存在と結びついていたのです!
その一方で、カドに取り込まれた旅客機の乗客の解放は順調に続いていました。全乗客の解放が見えてきたことから、新たなプロジェクトが動き始めました。それは羽田空港に居座っているカドを、別の場所へと移動することでした。しかし、それは思ったほど簡単なことではありませんでした。
理想的にはカドが空中に浮上するか、いったん異世界に転移して新たな場所に転移しなおすことができれば、問題は簡単です。しかしヤハクィザシュニナは、カドの一部は常に地表と接している必要があること、そして異世界への転移は必要となる変数が多すぎて困難であることを伝えました。
さらにヤハクィザシュニナは、カドが移転することを了承しつつ、その一方で首都圏からあまり離れた場所に移動するのは得策ではないことも伝えました。カドが首都圏にいるからこそ、政府は現実感のある問題としてカドに対応しています。しかしカドが首都圏から離れすぎれば、問題に関する緊張感が失われることを指摘したのでした。
カドが移動するにあたり、この世界の物質をカドが壊してしまうことはありません。しかし人間には、微弱ながらも影響が出ることが想定されたため、カドの進路上の住民は一時的に非難してもらう必要があります。
そんな中、移転先の候補地として真道は、埼玉県の狭山湖周辺を指定しました。そこなら首都から遠すぎず、かといって首都機能の維持に影響を与えずというポイントだからでした。さらに真道は、カドの移動方法として平面にカドが転がるのではなく、カドの辺を地面と接触させて移動することで、最小限の影響でカドを移動する方法を提示しました。
そしてカドの移動に向けて、プロジェクトが動き始めました。周辺住民の避難に交通規制など、真道たちの仕事は山積みです。多くのスタッフが疲労困憊する中、真道だけは平気で働き続けていました。しかし、あまりに休まずに働き過ぎていることが判明して、沙羅花から強制的に休暇を与えられました。
休暇をもらっても、特にすることはないと考えた真道でしたが、久しぶりに実家の母に顔を見せに行きました。真道のお母さんは、小料理屋を営んでいるようです。真道がこういう庶民的な家庭の出身だというのは、ちょっと意外な感じでした。
ちょっと気になったのは、真道のお母さんが折ったらしい(?)折り紙がたくさん飾られていたことです。この折り紙にも、何か意味があるのでしょうか。
そしてカドからの最後の解放者として、花森が解放されました。しかし花森は、休む間もなくカドの移転計画へと駆り出されます。真道と一緒に働いていると、花森はずっと休暇なしで働くことになりそうですね。(^^;
そして早朝6時から、いよいよカドの移動が始まりました。一辺が2kmの立方体が移動するのは、なかなか迫力があって壮観でした。カドの移動で、ヤハクィザシュニナは特に周囲に影響を与えないようなことを言っていましたが、建物を壊すことはなくても、カドが着地した時の風圧や振動はかなり凄まじいものでしたね。
それでも早朝から始まったカドの移動は、夕方には終了しました。何はともあれ、これで羽田空港は活用することができそうです。移転先の狭山湖では、これまでよりも充実した交渉のための施設が、カドの周囲に設置される予定です。
しかし、これはヤハクィザシュニナにとっては、まだほんの一歩でしかありません。手始めに人類に無限のエネルギーを与えたヤハクィザシュニナですが、さらにその先を実行しようとしていました。そしてそれは、すでに真道の体に起きていました。なんと最近、真道はずっと眠っていなかったのです!!!
異方存在と関わることで、人類は睡眠を必要としなくなるようです。・・・これは本当にいいことなのでしょうか!?(^^;
勤め人は眠らなくてもよくなったら、その分さらにこき使われそうな予感が・・・。あ、でも寝ないで趣味に没頭できるのはよさそうかも。(^^;
このヤハクィザシュニナからの贈り物を、人類は有効に活用することができるのでしょうか。
最終更新日 : 2022-10-30
第6話 テトロク 全国でワム製作に挑戦するが成功例は0.1%未満らしい。研究所でも品輪彼方以外では2回偶然に出来ただけ。しかし真道は完全に理解できていた。 真道はカドに依る処理を受けたプレミアムな人類。ワムの本質を理解して異方の感覚を知っている。カドに取り込まれた乗客が全員可能なわけではない。得手不得手はあり子供は大人よりも得意。 8月25日に乗客全員が解放される。翌日の26日に移転したい。... …
2017/06/12 05:29 ぬる~くまったりと