日々の記録

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ストーリー・セラー有川浩さんの最新刊、「ストーリー・セラー」を読み終わりました。

この物語は、Side AとSide B、2つで対となっていました。先にSide Aの方がアンソロジーに収録されたらしいですが、それは未読でした。作中でも語られていますが、AとB対になったことで1つの形としてまとまった作品になったと思います。

Side Aでは、作家の妻が突然奇病に冒されます。考えることで寿命が縮んでしまうという病気なのだそうです。
そこからお話はさかのぼって、彼女と夫との出会いが描かれます。同じデザイン会社に勤めていた2人でしたが、最初はそれぞれお互いが気になる相手ではありませんでした。ところが、彼女が自作の小説が入ったUSBメモリを置き忘れ、それを彼が読んでしまったことから2人のつきあいが始まりました。

最初は自分の小説を他人に見られることをかたくなに拒否していた彼女でしたが、次第に彼に心を許して最初の読者になってくれるようにお願いすることになります。彼女がここまで頑なだったのは、学生時代に所属した文芸部で自作を手厳しく酷評されたからでした。

しかし、そんな彼女の作品を、彼は褒め称えました。そして、他の人にもその感動を与えるために、新人賞に応募することを勧めるのでした。そこで大賞を受賞した彼女は、作家としての道を歩むことになりました。ところが、学生時代に彼女の作品を酷評した者たちが、フリーのライターとして彼女の作品をけなしてまわります。
それをきっかけに、彼女は心の病を患うようになってしまったのでした。

さらに彼女の不運は続きます。彼女の実家は、彼女の作品に理解がないばかりでなく、面倒なことは全て彼女に押しつけてくるのです。老人性痴呆で廃人同様になっていた祖母を介護施設に入れた彼女は、ついに決定的に心のバランスを崩して、原因不明の奇病を患ってしまったのでした。
そんな彼女が、死の前に彼に残したメッセージにはほろりとさせられてしまいました。(/_;)

Side Bでは、夫の方が死ぬ話が書かれることになりました。
Side Aとは違う状況の彼と彼女。そんな彼は、ある日自分が大好きな本を書いているのが、彼女だということを知ってしまいました。それを機会にじょじょに関係が深まり、ついに2人は結婚することになったのでした。

彼は会社員を続けながら彼女をサポートし、彼女は彼に助けられながら専業作家生活を送ります。そんな日常がずっと続くのだと思っていたのに、ある日彼が交通事故にあったという連絡が入りました。幸い、自己では一命を取り留めた彼でしたが、その時の検査で膵臓に異常が見つかりました。それは彼の命に関わるものでした。

彼と彼女は、残された時間を大切に、大切に生きていきます。そして、ついに彼が最期を迎える日がやって来てしまうのでした。

どちらも死を扱っているだけに重さはありますが、基本ラブラブなのは有川さんらしいと思いました。
そして気になるのは、この小説で書かれている彼と彼女です。これって、やはりモデルは有川さん本人と旦那さんですよね!?

どのくらい物語の中に事実が織り込まれているのかわかりませんが、Side Aを読んでは有川さんが昔文芸部に所属して辛い目にあったことがあるのではないか!?とか、実家との関係がうまくいってないのか!?とか、あとがきにSideBと同じように旦那さんが事故にあったと書かれていたり、有川さんや旦那さんは大丈夫なの!?と心配になりました。(^^;